『侍戦隊 シンケンジャー』第四十幕「御大将出陣」

ああ・・・もう40話まできたのかー(ぼんやり・・・)。
予告の感じから薄々そうではないかとは思ってはいましたが、やはりドウコクさんが水切れ=死を恐れずシタリさんの必死の制止を振り切ってまで人の世に出てきた理由は『太夫への執着』・・・でしたか・・・・・・。それもドウコクさんは薄皮姐さんが薄雪として生きている頃から人知れず、いや、外道衆知れず?その音色に耳を傾け続けてたなんてね・・・。
「三途の川に生まれた我ら。生きて人の世にも行けず、さりとてあの世へも行けず、そのもどかしさ辛さに、人に纏わりつくもの。特に苦しみや哀しみに惹かれることこの上なし」
という外道衆の上に御大将として君臨し、自らの内に存在するわけのわからない激情を必死で押さえつけねばならない時間の中で、太夫の三味線の音色だけがほんの一瞬でもドウコクさんが抱えるその苦しみを忘れさせてくれたんだとわたしは思いました。ドウコクさんのことだから薄雪と名乗る人間の女がなぜこんなにももの狂おしい音色を奏でるのか、その理由を知ってたんだと思う。その理由、つまり新佐の存在をひっくるめて、薄皮姐さんに『執着』してるのだと思う。人間が外道に堕ちるためにどれほどの想いが必要なのかは分からないけど、ドウコクさんならば人間の女の一人や二人外道化して侍らせるのはわけないことなのではないか?と想像するわけですが、薄雪さんに対しては、必ずこの女は自らの力(怨念)で外道へ堕ちてくる、自ら自分の手元にやってくると確信してたんだろうなーと。だからこそあんなにもエロイ声音で
「待ってたぜ、太夫
と迎えたわけですよ!!ドウコクさんともあろうお方が黙って三年待ち続けたわけですよ!!!。つーかこのシーンまじでやべえ!!日曜の朝からハッスルしすぎ!!(俺が)。
命の危険を顧みずにわざわざ隙間を作って出陣したのはアクマロさんに反旗を翻された怒りからではなく、俺の女に手を出すやつは誰であろうと許さねえ!だったもんね、どう見てもw。つーかこの演出、ドウコクさんの凄まじいまでのパワーとともに、それこそ隙間なんざ探してらんねえ!一秒でも早く太夫の元へ駆けつけねば!という執念を感じたわ。てか隙間から出入りするって、どこにでも隙間がある=どこにでも出没するという恐ろしさを感じる一方で見方によってはちょっぴりセコイというかみみっちい感じがしなくもないんだけどw、そこをドウコクさんはまず自らの手によって大量の隙間を作りそれを破壊しながら登場するという見事なまでの自己演出力でもって大将としての存在感であり威圧感を見せつけるとはさすがです!!。壊れた三味線を直してもらうためにアクマロの言いなりになってた薄皮姐さん(の執着)を解放してやるために自らの皮?肉?を使って三味線を直してあげたことでまんまと薄皮姐さんの心を取り戻した(っぽい)ドウコクさんだけどさ、よくよく考えてみたらそもそもこの件の発端って他の男(十臓)に気をとられた薄皮姐さんの三味線をドウコクさんがぶっ壊したことなわけで(十臓さんのドウコクさんに対する態度とか他にもいろいろありはするけど、まぁコレよね?)、てことはこれっていわゆる自作自演なんじゃないのかと(笑)。ドウコクさんが愛しの太夫に「おめーを可愛がってやれるのはこの俺だけだ。おめーの居場所はこの俺様の隣だけなんだ」ってことを言うためだけの脚本演出ドウコクさんによる遠まわしなプロポーズ・・・ということだったのではないのかと思ったわけです。なんというセルフプロデュース力の高さ!さすが外道衆の御大将でございます!!。
しかも水切れ寸前で活動能力の限界に近かっただろうにシンケンジャーを圧倒ですよ圧倒!。牛バズーカってなんか最終奥儀ディスクとか言ってるみたいだけど、それ全く通用しませんからね!。そんでもってなにが一番すごいかっつったら、今回のドウコクさんはっきり言ってシンケンジャーのこと眼中に入れてなかったってことなのよね(笑)。一応志葉の当主めえええええ!とか叫びつつ怒ってはいたけど、あそこで殿たちがドウコクさんが薄皮姐さんの元に駆けつけるための動線上にいなかったら多分素無視されたんじゃないかと思うもの(笑)。これで水切れしかけてたってんだからねぇ、シンケンジャーは絶対勝てないだろう。それどころか水切れを克服しフルパワー状態になったら瞬殺だと思うわ。つーか正直な話、封印前の怒りモードバリバリかつ薄皮姐さんの三味線を知らなかった暴れ大将ドウコクさんを、寿司屋の電子モヂカラ(笑)もヒロによる猛牛バズーカ(笑)も持ってなかった、当代と比べたら遥かに装備不足だったであろう先代が封印できたことが信じられませんw。ていうか逆に言えばドウコクさんを封印するにあたって当代が新たに作り出した力は不要ということになるわけで、となるとやはり問題なのはドウコクを封印できる唯一の存在である「志葉家当主・シンケンレッド」個人の力・・・ということになる・・・よね?。もちろん、茉子さんの母である先代ピンクがあんな状態であることからして、レッド一人の力ではなく家臣たちの力だか支えだかも必要ではあるのでしょうが。
で、その肝心な殿はというと、相変わらずぐずぐずうじうじしてるわけでして・・・まぁ一人で抱え込むのではなく爺に相談してたことはよかったし、久々に獅子折神と遊ぶ殿が見られたことは嬉しかったですけども!!!、この期に及んで流ノ介たちと近づきすぎたのが弱くなった理由だと考えるってのはなぁ・・・だから何度も言ったじゃん?殿はちょっとデレすぎなのではないですか?と、わたしの忠告無視してキャッキャしたのは殿ですよ?と(笑)。
「爺はそうは思いませんなぁ。家臣と心を通じ、一致団結せねば今日まで外道衆と戦ってはこれなかったはず」
「でも俺はっ!」
「志葉家十八代目を背負うとは、その全てを飲み込んでこそ」
もうね、殿の「でも・・・っ!」とか「俺は・・・っ!」で寸止めされるのはいい加減飽きました。はっきり言えよと。これまで少なからず真剣に見続けてきてはいるので「俺はっ!」に続く衝撃(笑)の言葉はいくつか想像することはできます。その中には演出の出来によっては号泣しちゃうだろうなぁってものもあったりします。でもね、今回のあのドウコクさんの圧倒的な強さを見てしまった後では殿の悩みなんて意味のないことなのでは?と思ってしまいました。だって殿って十臓さんに言われたことで悩んでるわけですよね?。十臓さんに弱くなったと言われたことを気にしてるわけですよね?。殿自身がそれを認めてることはこの際どうでもいいとして、殿と十臓さんとドウコクさんの関係性というか力量差を例えて言うならば、殿と十臓さんはリトルリーグの優勝争い、ドウコクさんは大リーグぐらいの次元の差があると思うんだけど。それぐらいあのドウコクさんはすごかったですよ?。それほどまでの力の差の前ではリトルリーグ内での強弱なんてなんの意味もなさないと思うんだけど。もうこうなったら十臓なんて相手にしてる場合じゃねーだろうと。出来るかどうかは別として殿の目的はあくまでもドウコクの封印なわけだから、次に目を覚ました殿がその時点でもまだ十臓がどうのこうのだの、俺は弱くなった(弱い、ではなく弱くなった)だの鬱々してたら本気で見切ります。見切るっつってもここまで来て視聴自体をやめるってのはさすがに無理なんでw、こうやっていろいろと考えたりすることを止めますということね。この流れで次回がことはと姉のエピソードとかほんと何がしたいんだかサッパリ理解できないわけですが、さすがに殿が30分意識不明ということはないと思うので、目を覚ました殿にとって今回のこの惨敗がキツイ薬となり、俺は何を悩んでたんだと、本当は弱いってことは初めから分かってたことじゃないかと、それでも俺は志葉家18代目当主だと、殿の目に再び冷静ながらも熱い炎が燃えててくれると信じたい。信じたいよー。
でもね、今後への一縷の望みというか、かろうじてシンケンジャーサイドに希望を持てたのが、殿から一本取れそうだった千明の剣術の上達っぷりと、これまでに見たことがないほど殿がズタボロにやられるのを目の当たりにした流ノ介が一切取り乱すことなく冷静に殿の不在をカバーしてみせたことでした。特にボロボロの殿をことはに托し、「皆、行くぞ」と即座に気持ちを切り替えスーパー化し、てきぱきと巨大戦をこなす流ノ介はめちゃめちゃカッコよかった。そういえばさ、当初の殿が自分の弱さを決してみせないよう必要以上に強い自分を装い続けてたのって、流ノ介たちの実戦経験が乏しいがために「殿の強さ」だけが戦いに臨む拠り所だからってことだったんだよね。殿が一度弱さを見せたらその時点で恐らく家臣たちは立ち止まってしまうと、だから殿は弱音を吐くわけにはいかなかった。でも今では流ノ介を筆頭に、例え殿が戦闘不能状態であっても冷静に戦況を見極め自分達だけで判断し戦うことが出来るようになってる。足りなかった経験値を殿とともに戦うことで確実に蓄積してるんだよね。残念ながら殿は気絶してらっしゃったので(気を失う前までは頬に砂がいっぱい付いてたのに、抱え起こされたら綺麗な顔だったのはちょっとガッカリでした(ズタボロイケメン大好物))流ノ介たちのこの勇姿を見ていてくださらなかったわけですが、(どうせそういう展開になるのは見えてるとはいえ)家臣たちのこの成長は最終決戦へ向け殿を支える力となるためのしっかりとした布石だったと思います。流ノ介と寿司屋のコンビはいざとなると意思の疎通はバッチリだし、結構頼もしいわよね!。残り話数が分かってる視聴者からしたらもうラストバトルはすぐそこだってのに本に載ったー!ってなぁ・・・なんかラストバトルに向けての(気持ち的な)盛り上がりに著しく欠けるってか・・・つーか寿司屋は稽古とかしなくていいんですか?ああ、モヂカラの天才だから稽古なんてする必要ないんですよね、お仕事頑張ってください!(ニッコリ)とか思ったんだけどさ、アクマロの元へ駆けつける場面でPコートを着用した殿(ちょうちょうちょうちょうお似合い!!殿のPコート姿最高すぎる!!!!!)以下みんな温かそうなアウター姿だってのに一人だけいつもの法被+草履姿があまりも・・・可哀想だったので許す(笑)許すってかもう源太頑張れ!!って気持ちで一杯です。
・・・だって相馬くんのブログめちゃめちゃ面白いんだものw。これ読んじゃうと、これだけの美しい文章を書ける人だけに、もしかしてあの食べ歩きんぐを手に空気読まずに奥の部屋へズンズカ上がりこんだのも丈ちゃんの懐へ強引に入り込み悩んでることを聞き出そうという意図があっての行動だったのではないだろうか?とか思ってしまうw。



でさぁ・・・・・・寿司屋はいいとしても、ちゃっかりそれに続いた茉子さんのあの自分だけが分かってる風な顔が心底ムカつくんですけど(オブラートに包んで表現しようかと思ったけどできませんでした)。