―PARCO Produce― ミュージカル 『キャバレー』@青山劇場

東京楽を見ました。
↓軽く内容に触れてます↓


1920年代のベルリンが舞台。夜毎乱痴気騒ぎが繰り広げられるキャバレーに米国人の若い作家志望の青年が現れ、その店のNO.1歌姫と出会い、歌姫の主導で強引に同棲が始まり、やがて熱烈な恋におちる。政治のことなんて私達には関係ないと退廃的で楽しい日々を送る二人だったが、ナチスが台頭する時代の波はキャバレーにも、二人の周りにも、その手を伸ばし始めていた。


印象を一言で言うと、ディズニーランドのショーを東京ドームで見たって感じ。って伝わりにくいかもしれませんが、視覚では楽しめたんだけど、セリフも歌も聞こえにくいというか聞き取りにくい箇所がいくつもあってステージと距離をすごく感じたので、そんな気分だったんだよな。これはわたしの席が2階席(でも1列目センター)だったってことと、あんまりミュージカルが得意じゃないので・・・というよりむしろ苦手なので特に歌に関しては下地とか素養がないってのもあるとは思うけど。とはいえ、まぁストーリーとしてはさほど難しいものではないし(時代背景やそれぞれの心情なんかを掘り下げれば難しい話なんだけど、普通に見てる分にはという意味で)、ギャグだけはなぜかハッキリ聞こえたのでw、セリフが聞き取れなくても充分ついてはいけました。
もっと小さい劇場、本多劇場やせめてコクーンぐらいのサイズだったらよかったのに・・・という感想をちらほら見かけましたが、わたしもほんとそう思った。前述の通り、大人計画の舞台では未だかつて感じたことのないほどのステージとの距離感を感じたし、実際にステージそのものもスッカスカというか無駄な空間が多いように思った。広すぎて、キャバレーの一種狂騒的な雰囲気とか、猥雑でねっちょりとした空気だとか、行ったことないんでもちろん想像ですが、そういうキャバレー独特の空気感みたいなものが感じられなかったんだよな。だからいつもと違って舞台の世界にググっと入っていけなかった。サダヲかわいいー!松雪さん綺麗!源ちゃんきゃわああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!とかって、ほんと“わー!グーフィーだー!”と同じレベルの興奮というか、キャラクターを楽しむ舞台でした、わたしにとっては。
ということで、多分↑を読んだら即分かるかと思いますがw、ほんっと源ちゃんが可愛かった。最初と最後でキャバレーの外、つまり現実の世界の住人の役と、セルライトに悩む車掌さんwと、紙ちゃん演じる娼婦の客の水兵さんと、ピンクの頭で白黒のボーダーとか音符柄の可愛い衣装を着用するキャバレーのギタリスト(でいいのか?)と大活躍でして、MC役のサダヲと二人で小動物がちょこまかちょこまかしてる感じでめっちゃくちゃ可愛いかったw。ていうかですね、キャバレーのシーンでは源ちゃんは基本ギターを弾いてらっしゃいまして、階段に腰掛けながら真剣なお顔(でもほっぺたには猫ヒゲが描いてあるw)でギター爪弾く源ちゃんにハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン★しっぱなしだったんだけど!!!源ちゃん鑑賞舞台としてはほんと最高だった。何度も言いますが、もっと近い(小さい)舞台で見たかった・・・。カテコのご挨拶で、未來ちゃんに「星野くんは今まで一度も挨拶したことないから・・・」とかって振られてオドオドとセンターに出てきてご挨拶する源ちゃんむさキャワw。「まだ大阪とか名古屋もあるんで、身体に気をつけて頑張りましょう」と客席にではなく出演者に挨拶しちゃうあたりが源ちゃんらしくてモエス!!!w。で、自分の挨拶もそこそこに「松尾さんも元気になられてよかったです。松尾さんいますか?」と舞台袖にいた松尾さんを呼び、登場した松尾さんはマイクを装着してなかったもんで、源ちゃんがそそくさと松尾さんの元に駆け寄り自分のピンマイクを貸して、つまり源ちゃんと松尾さんが抱き合う形(頬を合わせる感じ)で挨拶してたwwwwwちょっと気持ち悪い絵図でしたw。
その松尾さんは、舞台終わって出演者が並んで挨拶した後突如舞台上に登場し、妖怪人間ベムの歌をフルで歌ってらっしゃいました・・・。前々日あたりからこの演出?があるって情報は聞いてたんで覚悟というかそのつもりではいたんだけど、それでもやっぱりわけ分からんwww。何のために出たんだ松尾さんw。思う存分熱唱した後真顔になってはぁーっと深い溜息一つついて、「何か質問ありますか?」ってwwwwwあんたのその行為が分からないよwww。でもまぁ元気そうでよかったです。余談ですが、わたし始まる前に劇場の前の横断歩道で松尾さんとすれ違いまして、「あっ!松尾さんっ!?」って思わず言っちゃったんだけど、そしたら帽子にちょっと手をやって「あ、どうも」って挨拶してくれて、ああご機嫌なんだなーってちょっと嬉しくなりましたw。
松雪さんは相変わらず足が綺麗!肌も綺麗!もちろん顔も綺麗!!結構お召し物を変えられる役なんで、松雪信者としては眼福至極(変な日本語)なひとときでございました。でも、最初にセリフが聞き取りにくいと書きましたが実はこれ主に松雪さんで、歌はそうでもなかったんだけど、特に1幕の言葉の応酬というかテンポよく会話するシーンではちょくちょく “ん?今なんて言った??”って思うところがありました。あとやっぱ見目麗しすぎる。こんだけ偉そうな感想書いといて今更なんですけども・・・わたしキャバレーの映画見てないんですけど(←エエエエエ!?)、サリーの役をライザ・ミネリが演じたってことぐらいは知識としてありますのでそのイメージからすると線は細いしパワフルさと小悪魔っぽさがないかなぁと。ヤマコーさんバージョンのヘドウィグを見たときと似たような感じがした。素材が美しすぎるがゆえに場末感がしないのよね。「私は女優よっ!」とサリーが叫んでキャバレー中の人間に嘲笑されるシーンもさほど惨めさは感じなかったし。それこそサリーを秋山さんがやったらどんな感じなのかなーなんて思ったりしちゃった。
その秋山さんは最高でした。ほんと秋山さんはすごいな。すごいとしかいえないのがもどかしいんだけど、秋山さんの出演シーンの安定度は異常。未來ちゃんだろうが小松さんだろうが紙ちゃんだろうが、誰と絡んでも秋山さんは素敵なの。しかも自分だけ素敵なんじゃなくて、絡む相手も巻き込む素敵さなんだよな。だから秋山さん出演シーンが一番面白かった印象なのです。歌もね、パイナップルの歌(タイトルわかりませんw)とかわきがの歌(タイトルわかりませんww)とかめったくそアホな歌歌わされてるんだけど、それがしっくりハマってるというか歌いこなしちゃってるのがまたすごいんだよなぁ。SHIROHとか朧(あ、どっちも新感線だ)で見た役とぜんっぜん違ってて、ほんとなんでも出来る人なんだなーと。
で、(この中で)上手いと言えば未來ちゃんの歌!!!まともに歌ったのは1曲だけで、他に1曲さわりだけちょろっと歌うぐらいだったんだけど、未來ちゃんの歌が一番“おお、ミュージカルっぽい!”と思いました。未來ちゃん的には踊ってるだなんてレベルじゃないぐらいの動きつきで歌うんだけど、そんなちょっとした動きでさえやっぱり身体つきや動きがしなやかなの。しかも未來ちゃんのお衣装が紺地に白いストライプが入ったかっちりしたスーツでして、それにネクタイ+ソフト帽でしょ、それからそれから一番きゃひーーーーーーん!てなったのは上着とネクタイとってベスト着てたお姿ですよ!!!!!それで眼鏡かけてくれたらその姿に8000円払うのにっ!!!ってぐらいのモエ姿でございました。・・・話それましたがw、やっぱり未來ちゃんと言えばダンスなわけで、漏れ聞く話がほんとかどうかわからないし舞台で未來ちゃんを見れることは有難いことですが、でもやっぱりもうちょっと未來ちゃんには踊って歌ってしてほしかったなーと。途中で杉村さん演じるクリフの親友(だと向こうは思ってる)でありナチスの党員にとび蹴りかますシーンがあるんですが、あんなに美しいとび蹴り生で見たの初めて!ってぐらい打点が高い華麗なるとび蹴りだったもんw身体が真横になるんだよ!?あのバネを生かさないなんて資源の無駄使いです!(強く主張)。でもでも、シュナイダーさんとシュルツさんの婚約パーティのシーンでサリーを始め大騒ぎする客達を横目に1人階段でタバコをくゆらせグラスに入ったお酒を飲んでたんだけど、そこはすごく色っぽかった。左手にタバコを挟んで右手にグラスを持ってたんだけど、手が、指先がちょう綺麗なの!!思わず双眼鏡ごしに見惚れたw。未來ちゃん大人の色気が出てきたよなぁ。・・・・・・とは言っても松雪さんと二人でイチャコラしてるシーンは姉弟もしくはお姉さんとペットにしか見えなかったんだけどw。
小松さんは紛れもなくおじいちゃんだったwww。休憩が終わる直前、なんか枝っ切れ?片手に「2幕始まりますから、早く席についたほうがいいですよ。あと携帯の電源も切ったほうがいいと思います。1幕ではわたしの歌に拍手してもらってすいませんでしたねー」とかなんとか言いながら客席に乱入してふらふら練り歩いてたwww。つーか「2幕ではもうわたしの歌はありませんから」って言った側から歌ってた件wwwww。
サダヲはサダヲでしたw。存在自体が愛。もうそれしか言うことないって感じ。