劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season鳥@IHIステージアラウンド東京

ようやくわたしの本命である鳥髑髏のマイ初日を迎えました。

とにかくもう夏の早乙女太一祭り。早乙女太一が演じる蘭兵衛・蘭丸の完成形がそこにあった。現時点における早乙女太一という素材を舞台という枠組みの中で見せて魅せるべく最高で最良の料理法で提供してくれたという感じ。

殺陣は言わずもがな演技面というか特に蘭兵衛パートに深みがぐっと増して、ゆえに蘭丸の非道っぷりであり悲劇っぷりがさらに際立つ。
蘭丸になってからの赤い目元!赤い目元の蘭丸この世のものじゃねーぞこれ。銀髪ポニテとかこんなもん生身の人間が被りこなせるわけがないのできっと人間じゃないんだとおもう。

わたしの贔屓目を差し引いても特殊フィルターを取っ払っても鳥髑髏は蘭兵衛であり蘭丸の物語と言っていい。

でもだからといって捨之介と天魔王が弱いとか薄いというわけではない。

織田信長に最後の瞬間まで愛された蘭丸であり、そんな殿の言葉が許せない天魔王であり、野武士に襲われた村を見捨てられず殿の命を救えなかった捨之介という明確な「理由」が与えられたことにより、三人の関係性であり想いでありに分かりやすく筋が通り、捻りがないぶん三人の「感情」が前面・全面に出てる。

歌と踊りと笑いとガチシリアスのバランスもとてもよく(イケボで歌う阿部サダヲ最高かよ!)、演者に準劇団員を多く揃えたこともあって実に「新感線」らしい鳥髑髏といった印象です。

その象徴が未來天と太一蘭の殺陣とそして夢見酒の口説きであり、天魔王&蘭丸VS捨之介たち七人という構図が心情的にも視覚的にもとにかくわかりやすい。

古田新太の贋鉄斎に対し池田成志の贋鉄斎はこうきたか!とニヤニヤが止まらんw。ビバ成志先輩の絶対領域!!!w。

ワカドクロで未來ちゃん天と太一蘭にドハマりしたわたしなので今回果たしてどうなってしまうのだろうかと、生きてあの荒野から戻ってこれるだろうかと、本気で不安を抱えていたわけですが、いい意味で大人になった太一の蘭といい意味でより小物さとエゲレスかぶれを増した未來ちゃんの天は意外と冷静に見ていられます。

ていうか太一蘭がマジで異次元マジで人外すぎてもはやわたしの感情がついていかない。ただただひたすら目をかっ開いて観ていることしかできません。

「来い、太夫!!」のとこ、まず「来い」って優しく撫でるような声で言うんだよね。そして次の瞬間「来い!!太夫!!!」って絶叫すんの。ここまさに筆舌に尽くしがたい切なさの洪水。太一ほんっとにとんでもない成長を遂げてる。

ていうか成長と言えばだな、ワカドクロのときはカテコでほとんど笑顔を見せず、おぐりさんや勝地にちょっかい出されたりしてのにがわらいが拝めた日には「太一が笑った!!!!!!!!!」(←クララが立ったのニュアンス)ってもう天にも昇る気持ちでマジ拝みしたもんですが、今回の太一は松雪さんや清水さんと談笑しちゃってますからね・・・・・・。劇中でも無界屋の女たちに囲まれてるのが自然というか馴染んでて、なんなら軽口叩きあってるように見えるぐらいで、そういうところが今回のこの蘭兵衛と蘭丸の見事なギャップに反映されているということなのでしょうが、でもちょっとさびしさを覚えてしまうわがままな太一好きでごめんなさい。

あ、そうそう。花のときは不満と苛立ちでいっぱいだったこの劇場ですが、鳥でも見えないところは見えないし劇場自体はなにひとつ改善されていないのに(11列ドセンで見たとき3列前の人の頭が被って舞台の真ん中が完全に見えなかったのには笑うしかなかった)、太一が舞台にいる、舞台の太一を見ていられるというだけでその不満点は余裕で呑みこめるということを知りました。どんだけクソ劇場でも太一蘭のためならぜんぜん通える。病は気からならぬクソ劇場は太一から的な。もしくは愛は地球を救うならぬ愛はクソ劇場を凌駕する的な。なに言ってんだか自分でもよくわからないけどとにかく期待をはるかに超える太一蘭を再びこの世に降臨させてくれた全てのひとに感謝します。