深見 真『ヤングガン・カルナバル』

ヤングガン・カルナバル (トクマ・ノベルズ)

ヤングガン・カルナバル (トクマ・ノベルズ)

ヤングガン・カルナバル バウンド・トゥ・バイオレンス (トクマ・ノベルズ)

ヤングガン・カルナバル バウンド・トゥ・バイオレンス (トクマ・ノベルズ)

勉強が苦手で女子を目の前にすると赤面する上にドモる癖がある映画好きで漫研所属でメガネ男子高生、小暮塵八。
傭兵である母親(死去)にあらゆる戦闘技術を教えこまれた勉強も運動も万能でスタイル抜群で美人でレズの女子高生、鉄美弓華。
二人は共に謎の美女・白猫に育てられた凄腕の殺し屋=ヤングガンである。


これ面白い。まず舞台が千葉なんですよ。架空の町なんだけどでも千葉県なの。微妙にローカル。で、そこに表向きは危機管理業務を請け負いつつもその実裏では暗殺業務を請け負うという会社があって、そこでは高校生の若い殺し屋=ヤングガンが働いていて、そのヤングガン達は市内の私立高校に通っていて、メガネ男子が所属する漫研部の部長は関東最大のヤクザの息子で自らも武闘派で知られる組の組長をしていて、ちょっかい出してくる女の先輩はフリーの情報屋で、女教師の真の姿は特殊な訓練を受けた韓国の捜査官。どんな学校だよそれ!物語はごくごく狭まーい範囲で動いてるのに、やってることはものっそいバイオレンスでスペクタクル。人は死にまくるし、部屋は爆薬で吹っ飛びまくるし、高層ビルまで倒れちゃう。でも限られた市内の話。それも千葉の。当たり前のように元傭兵や元自衛隊員なんかが登場しまくるし、とりあえず一般市民逃げなよ!みたいな。一方ではツンデレ風紀委員少女や容姿端麗スポーツ万能でプロの漫画家の少女とヤングガン達が学園ラブコメ(レズ含む)繰り広げるわけですよ。なんかもうごった煮状態。武器・弾薬の描写は細かく、アクションシーンはその絵が浮かぶようだし、ヤングガンの二人はそれぞれ裏の姿を隠しているので、バレた後人間関係がどう動くのかちょっと楽しみ。絵がいかにもアニメって感じでもないところも良い。
押井監督の名前に釣られて買ってよかった。早く続きが読みたいぞ。