今朝、大手町の駅のホームであたしの前にいた中学生ぐらいの男の子が、重そうなバッグをとてもとても大切そうに床に下ろした。余りにも丁寧な下ろし方だったのですごく気になってじーっとみていたら、男の子はバッグのファスナーを半分ぐらい開けた。半分開いたバッグの口からひょこひょこと二つの黒いものが顔を出した。「わっ」思わず声を出してしまったあたし。2匹のクリームカラーのミニチュアダックスが、その中にいた。男の子は大切そうに2匹の頭を何度か撫でて、とてもおどおどと「すいません。ちょっとだけこれ見ててもらってもいいっすか?」とあたしに言った。「うん。いいよ」とあたしが言うと男の子はどこかへと駆け出していった。一本電車を見送った。うーん、戻ってこない・・・。「すいませんっ」戻ってきた男の子の手には缶コーヒーとエビアンのペットボトル。ずっと喉がかわいてたんだけど、2匹をバックに入れたまま自販機を探してうろうろするのはかわいそうだったので我慢してたらしい(バッグの中=空中で揺られているのは犬にとってものすごいストレスになる)。それに、自分の喉がかわいたってことは犬たちも喉がかわいただろうと思ってお水を売ってる自販機を探してたら時間がかかってしまったらしい。なんか、朝から泣きそうになってしまった。見た目はあまり素行のよろしくなさそうな男の子なのに、本当に大切そうに2匹に接していたから。そして、あたしに2匹を見ててくれますか?と頼んでくれたから。
すごく嬉しくて、2匹が男の子なのか女の子なのか聞くの忘れちゃった。