ジョー・R・ランズデール『ムーチョ・モージョ』

ムーチョ・モージョ (角川文庫)

ムーチョ・モージョ (角川文庫)


白人でストレートのハップの相方、黒人でゲイのレナードの元に叔父が亡くなったという知らせが届く。ゲイであることを伝えて以来会ってなかった叔父は、いくばくかの現金と新聞の切り抜きと期限の切れた大量のクーポン券、吸血鬼ドラキュラのペーパーバック、そして自分の住んでいた家をレナードに相続させるという。叔父の家を掃除していた二人は床下に隠されていた児童ポルノの雑誌につつまれた子供の骸骨を発見してしまう。叔父がやったとは思えないレナード、そしてハップは独自に捜査を始める。やがてこの地方で家庭環境に恵まれない子供が何人も行方不明になっていることに気付く。はたして叔父がやったのか。それとも他の誰かがやったのか。シリーズモノだと知らずにこの作品の次作「罪深き誘惑のマンボ」を先に読んでしまって、一部?と思ってたところがバッチリ解消されました。うーん、やっぱりいいなぁ。下品。とにかくチ○ポ好きだよなー。会話の中で何かというとチ○ポ。しかも主役のコンビは40代なんですよ。アホかと。でも話そのものはダークだし、心が重くなるような事件なわけで、そこを下品さでいいようにカバーしてると思う。根本的に(人種として)立場が違うこともあるし、性的嗜好の違いもあるってことで、決して馴れ合ってるわけじゃないんだけど、お互いに必要としあってるんだよな。特に事件が終わった後のラストでの会話がとてもいいのです。チ○ポだけじゃないんだよ。あ、あとこのシリーズ、ジャケット(表紙)かわいい。