『不適切にもほどがある!』第2話

突如ミュージカルが始まることを筆頭に諸々「わかって」見たからか2話はめちゃめちゃ面白かったわ。
周囲が「パワハラ」として扱っていたものが実は「イケメン先輩に叱ってもらいたかった」という初回はネタとしか思わなかったミュージカルコーナーだけど、2話はおもいっきりぶっ刺さったし(オフィスで踊るカッキーはSky株式会社にしか見えなかったけどw)、なにがなんだかわかんなかった初回を経て2話でこのドラマをどう楽しめばいいのかがクリアになった感じ。

だってレギュラーキャラが早くも全員好きだもん。
小川先生と向坂さんを筆頭に、初回で「なんだコイツ」と思わせておいて2話で一気に好感度を反転させるそのさせっぷりがえぐい。八嶋智人の使い方もえぐいw。
もはや描写してる時代のズレなどどうでもいいわ!となったし、ていうか昭和でも令和でも「裏がジブリじゃ仕方ないよね」が通用するとか恐ろしいなジブリ!!。

恐ろしいといえば昭和の男、小川市郎ですわよ。
あの状況で「あんたが今してほしいことが、俺にできることだよ」と言い切ってくれたら職場の上司にも夫にも絶望してる女などイチコロだよな・・・なとど思っていたら、黙ってオムツ替えてくれてて、「おしりふき買ってきてほしい」からオムツ替えてるこのスマートな流れが完璧すぎてこれに惚れない女などいないだろう!それを阿部サダヲが演じる女殺し力ときたら!!。

そして見た目はぜんぜんそんな歳に見えない88歳の老人を社内カウンセラーとして雇う人事部長が池谷のぶえだと「あり得る」となるよなw。

居候先と仕事をゲットし小川市郎は昭和に戻れず令和で生きて、テレビでおっぱいが見たい息子に付き合い向坂サカエは昭和に残ってと、それぞれ異なりすぎる社会観であり価値観と直面する二人を軸にして作劇していくのかと思ったら、小川先生はもう昭和に戻れちゃうみたいだし、でも渚ちゃんが気になるから自ら再び令和に行くことになるっぽくって、タイムリープがお手軽になっちゃうんだとしたらちょっとガッカリなんだけど(それを言うなら現代のポケットWi-Fiがなんでdocomoすらなかったはずの80年代に機能してんだって話だけどさw)、でも渚のスマホを指して「思い出は全部そこに入ってるんだね。なくしたら大変だね」と市郎に言わせ、そのあとで市郎が愛する妻と娘の「思い出の品」をきんちゃく袋に入れて肌身離さず持ち歩いてることを見せるとか、「令和」と「昭和」の違いをこういう表現で描かれると「イイな」と思うし、宮藤官九郎が描きたいものはたぶん“そういうこと”なんじゃないかな。

その“そういうこと”をまだ言語化できはしないんだけど、見終わったときに感想としてそれを書けたらいいな。