『下剋上球児』第8話

まあ悪いニュースよりも良いニュースのほうが大半の人は聞きたいだろうし(その「大半」には入らないひとたちが悪意でもってアレコレするのだろう)、「偽教師」っつっても自分に関係でもなけりゃ結局のところはどうでもいいことだし(不起訴だし)、ザン高周辺の人たちにとってはなんだかんだ言ってもいい先生改めいい監督なんだろうからいいっちゃいいんだけどさ、校長がニッコニコで「南雲監督」とかインタビューで言っちゃってんのは笑うわw。完全に赦されとるやないかいw。

そしてその南雲監督の「根室先発翔が控え」という決断だけでも「高校野球ドラマ」としては充分盛り上がるだろうに、日沖弟のメンタルまで突っつきにくるとはとことん大人が子供を振り回すドラマですね。

山住先生の脇腹に打球があたったのって試合の前日でしたっけ?それは日中のことで、そのあと翔に「ラーメン食べいかん?」と言って、夜は家庭科教師の本領を発揮してお守りを作って、翌日バスに揺られて会場入りしてお守りを渡したところで倒れましたって流れでいいのかな?。
あたった直後(南雲が練習に来たあと)は脇腹を押さえて脚を引きずる感じで歩いたりはしてたけど、肋骨にヒビが入ったぐらいでも息するのも痛いって聞いたことがあるしミシン使ってお守り作るとか絶対無理とは言わないけどまあキツイと思うんだよね。でも河原で翔に話しかけた時なんかも特に「痛みを堪えてる」ようには見えなかったからまあ大したことないんだろうし、試合開始からしばらく山住不在の状態で戦って、戦況とチームの雰囲気が悪くなってるところに戻ってきた山住の激励で空気が一気に変わりましたってなことになると予想するけど、そういうことになるならば打球があたった時点で病院行っとけやって話なのよね。そもそもなんで南雲に秘密にする必要があるのかと。

それを言うなら南雲はなぜ「星葉にデータ収集・分析されてるだろうから裏をかいて根室を先発させる」と説明しないんだろうな。なぜこの先発にしたのかを説明してやれば部員たちは納得するだろうに。
結局試合前の心理状態を最悪にしてるし、ていうかザン高カラーのネクタイで浮かれてる校長は大事な試合を前にした選手の気持ちに無頓着すぎな。

繰り返すけど、「星葉が対戦相手」で「ここまで先発としてチームを引っ張ってきた翔ではなく根室を先発」「打順を入れ替え」「キャプテンが控え」という要素だけで充分にドラマは作れるだろうに、その要素を全てまとめて「山住不在」で上書きしちゃう作劇はもったいないなと思う。野球に興味がないわたしですら。
でもまあ星葉に勝って決勝戦も勝って甲子園に行くことは「最初からわかってる」わけで、試合の結果それ自体で興味を引くことができないがゆえのこの作劇なのだろうってところは理解できるけど、監督に言われた通り星葉の応援を聞きながら一緒に帰る三年生がすこぶる良かったんで、こういうシーンをもっと見たかったとは思う(見たかったら配信で見ろってことなんでしょ?)。