『ハヤブサ消防団』

山間の集落が舞台ときたらやっぱり「村の掟」とか「謎の奇祭」じゃないですか。「生贄」じゃないですか。だから最初は連続放火事件を描くんだけど実はその背後には村の秘密があったのだ!ってな話になるといいなーと、夏だし奇声を発するババアとか前髪ぱっつん女の子とか怪しげな存在がウロチョロするホラーめいたドラマだったらいいなと思ってたんだけど、ソーラーパネル利権がどうのこうのって話になりそうだな。
ていうかいきなり人死んでるやん。放火どころか池?の底からヒロキの死体が飛び出してきちゃってるやん。

という驚きはありましたが、話運びといい各人の演技といいものすごい安定感。消防団員たちのいかにも「いそう」なナチュラルさはさすがの巧さ。

無理強いはしないと言いつつ余所者扱いされて(村人にそんな気持ちはなくても主人公にはそう思えて)仕方がないから消防団入りするとかさ、そんな感じになるのかと思ったら、オッサンたちが必死で消火活動にあたる姿を目の当たりにしたことで村の子供と遊んだ時のことを思い出しつつ自分も村を守るために動きたいから「消防団に入れてください」と主人公自ら団員に志願したわけだけど、そこに罠というか仕掛けというか、そんなものがあったりはしないだろうか。主人公は自分自身で「決めた」と思い込んでるけど実は消防団に入れるべく巧妙な誘導がなされていたとか。
制服に着替えた太郎くんを歓迎して写真を撮りまくる(ポーズをキメまくるw)あの和気藹々の背後になにかがあるのではないかと、ついついそれを求めてしまうのはミステリ好きかつホラー好きの性なのよw。