『最愛』第1話

今期ダントツで期待してました。
期待する理由はいろいろあるんだけど、あらかた期待通り。時間があっという間に過ぎてった。

期待する理由の最たるものはプロデューサー・新井順子と演出・塚本あゆ子率いるチームが作ること。
そして信頼しかないスタッフによって作られる美しい映像のなかで松下洸平ナチュラルな芝居はぜったいに嵌るだろうと期待せずにはいられなかったんだけど、これがもうドンピシャ。モノローグなんて洸平くんの声質がここぞとばかりにフィットしてたし。

オラアアアアアアアア!おまえら見たかアアアアアアア!!!!これが松下洸平じゃい!!!!!!!

という謎の煽りテンションになるほど、過去編の松下洸平は大学陸上部(駅伝部)の部員でしかなかった。

わたしは松下洸平という役者を舞台キッカケで好きになったのですが、とにかくナチュラルなんですよね。
どんな作品であっても完全に作品世界のなかに溶けた状態でそこにいるんですよ。“舞台演技”って言うけど、生身の身体で目の前の人たちに対して役を演じるとどうしたって大きさとか強さとかが必要になると思うのですが、松下洸平はその大きさとか強さすらナチュラルなんですよ。
これは技術ではなく才能だとわたしは理解しているのですが、松下洸平のこの才能は映像ならば塚原作品でこそ活きると常々思っていたので、2番手という形でガッツリそれを堪能できるだなんて朝ドラブレイク万歳!ですわ。
陸上部員でしかなかったと書きましたが、それから15年経過して刑事になってる現在はちゃんと15年という時の流れを纏ってたし、あーもうほんとこの先が楽しみでたまらない。

って、光石さんに駅まで送ってもらう車中で洸平くんは東京で就職が決まったと言っていたけど、警察官になるならば「就職が決まった」とは言わないように思うので、駅伝大会のあとでなにかがあって、就職の話がなくなって、警察官になった、という流れになるのかな。岡山くんも地元で警察官になってるみたいだけど、運動部員が警察官になってるところは妙にリアル。

初回からあちこちに布石が打たれているのでストーリー的にもいい意味で毎回振り回されそうだし(事件の真相とか犯人は誰だってことよりもタイトルの「最愛」は誰から誰に向かうものなのか、いくつもの最愛が重なった先になにがあるのか、という「謎解き」になると思うのでミステリーとしてはあんまり期待してないんだけど)、そういう意味では見るからにクズ感ビンビンな奥野瑛太さんと、久々に「思いっきり企んでます」な及川ミッチー&その手先らしき或人の面影欠片もない美青年な高橋文哉くんに期待!!。高橋くんは成長した弟なんじゃないかなー。