『仮面ライダービルド』第47話「ゼロ度の炎」

今って、とりあえず持ってるロストボトル持ってパンドラタワーの最上階まで来いと、10分(だっけ?)ごとにランダムでブラックホールに吸収する(その範囲の人間が犠牲になる)からなるべく早く来いよというエボルト提案のゲームにライダーたちが挑んでるところなんだよね?。タワーの中にはエボルトがトラップを仕掛けてて、まず立ちはだかったエボルトのDNAで擬態させた三馬鹿を前にカシラが「ここは俺に任せてお前らは先に行け」と言い、言われた通り先に進んだら次にブロス兄弟の擬態が現れたので今度は幻徳が「ここは俺に任せてお前らは先に行け」をやると。ここまではド定番ながらもとてもよくわかる、ド定番だからこそ超燃える展開なんだけど、タワーの最上階で待ってるはずのエボルトがなんで現れんのよ・・・。ボトル持って向かってんだから大人しく待ってろよ・・・。
実はサイボーグだった(マジか・・・)内海が裏切ると思ってなかったんなら、偽ヘルブロスでローグの戦力をある程度削る予定が内海のせいで戦況が変わってしまったからってんでエボルト自ら出張りましたってなことだと解釈できなくはないけど、内海のことも想定内だったんでしょ?。だったらもう一度言うけど最上階で余裕綽々な顔で待ってろよっての。
ていうかこれが一番意味わかんなかったんだけど、ロストボトル寄越せとトドメ刺そうとするエボルトを前にしてズタボロで動けない幻徳は覆いかぶさる沙羽さんごといつものようにスチームガンでワープという名の逃避してたけど、逃げた先ってエボルトがいたはずの最上階・・・だったの?。見た感じエボルトが居たところっぽいし、幻徳が傷の手当を受けてるところに戦兎も万丈も居て、さらに美空もやってきてたから最上階ってことでいいように思うけど、え?スチームガンでワープできんなら最初っからそうすればよかったんじゃないの??。あんな状態の美空が単身で最上階まで辿りつけるぐらいなら、幻徳の「俺に任せて先に行け」はなんだったのかと。
などという疑問とか不満とか、そういうものがありまくりなのに、それでも、いやそれだからこそ、かな、カシラの最期には覚悟してた以上にダメージ喰らってます・・・。
グリスブリザードなんかにならずとも倒す方法はあるだろうに、死ぬとわかっててそれでも変身したのは自分の命と引き換えにしなけりゃ三馬鹿を(気持ち的に)倒せないからだとわたしは思ってたんだけど、そうじゃなかった。それもあるかもだけど、カシラのほんとうの目的は、自分の命と引き換えにロストボトルを作ることにあっただなんて。
幻徳とサイボーグ内海に倒されたブロス兄弟の様子を見るに、擬態を倒してもエボルト本体にはノーダメージっぽいよね。つまりグリスが命と引き換えに三馬鹿を倒しても、それは対エボルトにおいてなんの成果も齎さなかった、ということになる。そんなのってあまりにも辛すぎる。でもカシラが作ったロストボトルがある。
カシラの戦いを見ながら「なんでそんな危険なものを渡した!?何でそんなものを作った!?」と万丈に詰め寄られても何も言わなかった戦兎は、たぶんカシラが『そうする』ことをわかってたんだと思う。一海ならきっとそうすると、それを望んだとまでは言わないけれど、どうにかしてもう1本ロストボトルを作らねばならないならそれを行う「誰か」が必要になるわけで、その役割を暗黙としてカシラに求めたのだと思う。
カシラはそんな戦兎の想いを受け止めた。それこそが自分のやるべきことだと思ったから。ラブアンドピースを胸に生きていける世界を作るために。
カシラの「できてるよ」にはそこまでの覚悟があったんだね。改めて、武田航平が演じる猿渡一海は最高にカッコいい男だった。
カシラが遺したロストボトルを最終局面で誰がどう使うのか。ロクでもない使い方したら許さねえ!。