『スミカスミレ』最終話

いくら「中身」に惚れたとはいえ70歳の女とマジで結婚しようとする20代の男ってのはさすがにどうよってな気はするけど(タクシーの運転手さんの反応がまさにソレだよね)、そういうドラマだし、超ハッピーエンドでよかったのではないかな。スミレと真白くんだけでなく、黎さんと雪白もいい感じで終わったし。
と言いたいところではありますが、住職親子の存在だけがなぁ・・・。
黎さんは封印された屏風の中で澄をずっと見守ってきたってな話だけど、そもそもなんで黎さん(と雪白)は屏風に封印されてたんだ?。澄との契約の内容、完全開放のための条件はわかってるけど、このドラマを観ていた限りでは黎さんが封印されねばならぬような存在だとは思えないんだよね。まぁ「化け猫」なわけで、悪事を働いていたとかそういう理由がなくとも化け猫というだけで封印対象ということなのかもしれませんが、であればそこいらへんを現代の“封印する者”である住職を絡ませて描いて欲しかったなと。ていうかそのための住職親子だと思ってたのに。
なんか一応住職が古文書かなんか調べてたような記憶があるけど、そこにもうちょいドラマを用意してくれていたら黎さんと雪白のあのラストカットにもうちょい希望というか、そういうものを見出せたんじゃないかなと思うし、「45年後にまた会いましょう」という言葉にも意味を持たせられたんじゃないかなーと(現在のスミレが25歳で澄が70歳。その差がまさに「45」なので、70歳になって“二度目”の人生ではなくなる瞬間に何かが起こるのかな?)。
ところで、この5年の間黎さんが音信不通だった理由が“霊力が弱まりすぎて屏風に引き寄せられそうになったから(屏風からなるべく離れたかったから)”と明かされましたが、そしてその間スミレのことを陰ながら見守ってたってのはいいんだけどあのオールバックダークスーツ姿で高層タワーの上層階にいたのはなんだったの?w。あれはあれでカッコよかったからいいっちゃいいんだけど、雪白とともに和服でいずこへと向かう黎さんを見ると、やっぱりあのインテリヤクザ風の黎さんはなんだったんですか?と思わずにはいられませんw。
というわけで、ミッチーの特異性、独特の存在感であり魅力が思う存分伝わってくる作品でした。通常のわたしだったらたぶん見ないし、とりあえず初回は見たとしても最後まで見続けることはないような内容なのに(当初は住職息子の高杉くん目当てでした)、毎週楽しく見られたのはミッチー黎さんがいたからです。及川光博やっぱスゲーわ。
あとこのドラマで目立っていたのは竹内涼真くんの使い勝手の良さ。月9の相手役とかそういうタイプではないんだけど、嫌味のない存在感なんですよね。主人公の友達とか主人公の幼馴染とか会社の同僚とか、所謂脇役でとしてどんな役でもスルっと馴染めそうだしライダーの先輩でいうとキャナメ路線でいけそうな手応えを感じました。