石持 浅海『罪人よやすらかに眠れ』

罪人よやすらかに眠れ

罪人よやすらかに眠れ

札幌の公園の隣にある大きな屋敷。この館に辿りつける(招き入れられる)のは『業』を抱えた人間だけ。さまざまな理由で屋敷を訪れた人々は館の住人によって真実を暴かれる。
ってな紹介文は事前に確認してはいましたが、人々の「業」深っ!!!。
札幌市内で働いてる人たちどんだけ犯罪犯してるんですか・・・。
それだったら「業」ではなく「秘密」とか、もうちょっとマイルドな言葉を使うかーって、読み終わってみればそう思いはしましたが、恋人とか友人とか家族とか職場の人間関係とか、そういう日常において抱える悩みだったりトラブルだったりを解決するってな感じの物語かなーと予想していたもんで、なんだこの館恐ろしい・・・っ!!ってなりました。
“死の状況”は毎日どこかのニュースで流れているような、こう言ってはなんですがよくあるものなのに、それをこうまでサクっと後味の悪い物語に仕立て上げられる石持さんが一番恐ろしいわけですが。