『臨床犯罪学者・火村英生の推理』

さて、これをどう見るか。
火村とアリスが自分の脳内イメージと全く違うのは最初から明らかなので、火村とアリスの名を借りた別物として見るつもりでいたのに(原作の火村は「この犯罪は美しくない」なんて言う人間がいたら「犯罪に美しいも汚いもない」って冷笑するよね)、蓋開けてみたら推理(事件)過程はそれなりに原作に忠実で、となるとやっぱり火村とアリスがイメージと違いすぎることに引っ掛かってしまうんだよな。しかもわたし的には火村よりもアリスに対する違和感のほうが大きかった。
ビジュアルは百歩譲ってこれでいいとしても(でも火村をボサボサヘアにするならアリスの前髪はすっきりさせてほしい)作家アリスはあそこであんなふうに怒るような男じゃないよ。心の内はどうあれ表面上はそんなにわかりやすい感情の表し方をする人間じゃない。
まぁあっちに行ってしまいそうな危うさ、崖っぷちで留まってる感を出そうとして犯罪を愛する変態みたいになっちゃってる火村に対してこれぐらい熱いアリスじゃないと・・・ってなことなんだろうけど、確かに火村がこっち側に留まることが出来ているのはアリスがいるからなんだけどさ、火村の魅力のひとつである(アリスに対する)ぶっきらぼうな口調がぼそぼそニヤニヤしてる気持ち悪いひとになっちゃってるもんで本質的なところからそうじゃねーんだよ感。つーかむしろ窪田くんのアリスのほうがなにかをキッカケに一気にあっち側にいってしまいそうな危うさというか脆さを感じたんだけど。
くりかえすけど別物として見るつもりでいたので、201号室をしょーもない改変したように(戸次はわるくなかった。むしろよかったw)全部そんな感じだったら原作好きとしてはよくはないけどドラマ好きとしてはそれはそれで見られるのに、そこまですっぱりと割り切れるような作りではなかったんだよ・・・。
ていうか「桜川のオフィーリア」とかぶっこんでくれたけど、窪田くんアリスが学生アリスならそんなに悪くないと思えてしまうのがー!。
森下ポジションのハカセこと清水くんと窪田くんのやりとりは原作の雰囲気あって可愛いし、今この年代でこういう役をやらせたら鉄板だよね!なミッチ高杉くんに次回は鎧武佐野岳くんとメテオ吉沢亮くんと特撮ホイホイだったりするんで、もういっそそういう目線で見たいから早くわたしの気持ち切り替わって・・・。