- 作者: 鳥飼否宇
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2015/01/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (7件) を見る
事件そのもの(謎やトリック)はそんなに奇をてらったようなものではなく、至って正統派な謎解きミステリなのですが、『探偵、犯人、被害者―――全員、監獄の中』(帯より)ってこの設定ですよね。この世界観が非常に魅力的。そしてその設定がちゃんと『謎』に結び付いている。その環境だからこその謎であり謎解きであるのです。
さらにワトソン役である主人公は一見まともそうに見えるのに『両親を惨殺した罪』でこの監獄に入れられているわけで、その倒錯した感じに酔いつつ読み進めてたらラスト・・・!???。
章題を見れば最後がアランの話であることは明白で、その一つまえの話から(これがまたトンデモエグイ(笑))じわじわとその種まきがなされ、いよいよアランの真実に迫るのねっ!と期待MAXになったところでなにこの超展開。師匠いい人だと思ってたのにいいいいいいいいいい!。
こうなってみると「死と砂時計」というタイトルがとてつもなく恐ろしいものに思えるわ・・・。