『海賊戦隊 ゴーカイジャー』第50話「決戦の日」

前回の感想内でわたしは「ゴウシが代表して「俺達はどうなっても構わない!」とまで言っているのに大いなる力=レジェンド戦隊の力を使ってお宝パワー発動を選ばないというその選択にどれだけの理由付けってか、そこにどれだけの想いを込めてくれるのか」と書いたんだけど、クライマックスに向けた流れの中でわたしが感じた不満・・・ってんじゃないけど違和感?を蹴り飛ばす勢いで払拭してくれる「理由」であり「想い」だもんで、震えた。戦隊好きの魂が震えたよ。
まずね、戦うための力として発動する大いなる力を総動員して戦うも(見たことない武装がある一方で、あ、あれ・・・・・・?青二才だけ呼ばれなくなかった・・・・・・?^^)圧倒的な数の前には太刀打ちできず、ズタボロになってしまった海賊たちがガレオンに戻ろうとする途中で交流を持った地球の人達と再会したり、自分の戦いをする天知博士や山崎さんの姿を見たりするわけですよ。他人=ゴーカイジャーの力を奪おうとした少年は更に強い“戦う意思”を持ち“自分自身の力”で怯むことなくザンギャックに立ち向かうようになっていて、母親とともに怯えるだけだった少女は怖くても守りたいもののために自分の身を投げ出せる強さを持つ少女になっていた。天知博士と山崎さんは言わずもがなでゴセイジャーマジレンジャーの想いを人々に伝えてくれてるし、ゴーカイジャーのこれまでが、スーパー戦隊のこれまでがそこここでしっかりと息づいているんだなーというその事実に泣ける。スーパー戦隊に守られているだけじゃなく、人々もまた戦ってるんだよね!伊達に毎年襲われてねーよな地球!!ってな。
山崎さんがこんなに穏やかで強くて美しい女性に成長している一方で魁ちんなんであんなやさぐれてたんだろうか・・・お前らの間になにがあったんだっ!?とも思ったけど(笑)。
で、ガレオンに集合してのこのやりとりですよ。
海賊「ナビィ、ナビィ!」
マベ「起きろ鳥」
ナビィ「みんなー!><」
ハカセ「よかった。ありがとね、お宝を命懸けで守ってくれて」
ナビィ「いやー、エヘヘ、オイラ、絶対みんなが戻ってくるって信じてたもんね!」
アイム「でも・・・・・・ザンギャックの大艦隊に立ち向かうには、圧倒的に不利な状況になってしまいましたね」
ハカセ「うん・・・。今はガレオンも使えないし、この星にはもう・・・戦える船はないよ」
ナビィ「船・・・・・・」
マベ「(お宝を掴んで)お前ら、このお宝のことなんだが」
鎧「使いましょう。それが、スーパー戦隊の方達の想いでもあるんです」
ルカ「なによいきなり」
鎧「俺、ここに来る途中でジュウレンジャーのゴウシさんにあったんです」
(ゴウシ「かつて俺達スーパー戦隊は、地球からザンギャックを追い払うことしかできなかった・・・。俺たちが本当に求めていたのは・・・」
鎧「全ての人々がザンギャックの理不尽な支配に怯えることのない、平和な宇宙」
ゴウシ「ゴーカイシルバー、今こそ俺達の想いを引き継いでくれ。それが出来るのは、夢を掴む力を持った君達しかいない」
鎧「でも・・・っ、あなた方は消えてしまうんですよ!?そんなこと・・・・・・出来るわけないじゃないですか!」
ゴウシ「ザンギャックを倒すためなら俺達はどうなっても構わない。レジェンド大戦の時に捨てる覚悟だった、命だ」
そう言って深く、そして力強く頷いてみせたゴウシ)
鎧「だから皆さん、これを使って、ザンギャックのいない平和な宇宙を作りましょう。・・・それが、全てのスーパー戦隊の、願いなんです」
マベ「(ニヤリと笑って)いや、使う気はねーなぁ」
ジョー「俺の結論も同じだ」
ルカ「あたしも」
ハカセ「ボクも」
アイム「私もです」
鎧「・・・そんなっ、だって、他に方法はっ!」
マベ「(お宝を更にグッと掴んで)あるさ。俺達の手でザンギャックをぶっ潰すに決まってんだろ」
アイム「私たちは知りました。スーパー戦隊の方々の熱い想いと、戦いの歴史、それがこの星の人々を強くしたんです」
ハカセ「だからこんな状況でもみんな希望を捨てずに力を合わせて最後まで戦おうとしてるんだ」
ルカ「あたしたちがその支えを消すなんて出来るわけないじゃない」
ジョー「この星には・・・スーパー戦隊が必要だ」
鎧「でもっ、皆さんの夢はっ!?」
ルカ「あの時は過去が変わればいいって思ったんだけど、あたしたち、その過去を受け入れて生きてきたんだよね」
ジョー「どんなに辛い過去でも、それを否定してしまえば今の自分を否定することになる」
マベ「過去を変えれば平和な未来が約束される。・・・だがな、決められた未来なんかつまらねーじゃねーか」
目に涙をいっぱい浮かべて俯いてしまう鎧。
そんな鎧を励ますように頷いてやる海賊たち。
ジョー「鎧、あとはお前がどうするかだ」
鎧「俺が・・・・・・」
もう一度頷いてやる海賊たち。
鎧「・・・・・・俺はっ・・・・・・・・・俺はっ・・・(お宝をギュっと握って)すいませんスーパー戦隊の皆さん、俺は6番目の海賊、ゴーカイシルバーです!
(それを聞いて嬉しそうにニヤっと笑うマーベラス様!!)
夢はこの手で、掴み取る!」
そう宣言するや否や鎧はお宝を投げて・・・・・・撃ったあああああああああああああああああああああああああああああ!!!
鎧の頭ガシっと掴んで
「これでお前も一人前の海賊だ!」
マーベラス様!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
涙声で
「はいっ!」
と応える鎧!!!!!!!!!!!!!!!!!!
鎧の肩をポンッてしてやるハカセ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


マジ燃える!!!!!。わたしルカとアイムは自分たちの故郷の為に、自分たちの夢のためにお宝を使いたいと考えて当然だと思ってたんだよね。もちろん番組の性質上、そうなるという展開がないってことは分かってるんだけど気持ち的にこの二人の選択にどれだけの説得力を持たせられるかが鍵だと思ってたの。で、アイムは「スーパー戦隊がこの星を強くした」といい、ルカが「あたしたちがその支えを消すなんて出来ることがない」と言った。アイムはザンギャックからかろうじて逃れることができた故郷の人達の支えとなるべく海賊になったわけで、ルカはザンギャックに家族を奪われた子供たちが暮らせる星を手に入れるという目的の為に海賊になったわけで、つまり『支え』ってものがどれだけ必要なのか誰よりも分かっているのがアイムでありルカなんだよね。だから二人がお宝を使うことでこの星から支えをなくしてしまうことなんて出来ないと思ったのはものすごく納得できた。
そしてジョーさんですよ!!。わたしが前回いっちばん引っかかったのってジョーさんがシド先輩とのこれまでを「なかったことにする」ことを選びそうになったことだったんで、「どんなに辛い過去でも、それを否定してしまえば今の自分を否定することになる」と言ってくれたのにはですよねええええええええええええええええええええええ!って叫びながらマジ泣いた(笑)。そうよそうなのよ!シド先輩を助けようとして必死になったことも、せめて魂だけでも救うべく自らの手で斬ったことも、それらがあったからこその今のジョーさんなのよ!!。そしてわたしはそんなジョーさんが好きなんですッ!!!!!。
と海賊たちが揺ぎ無き決意を固めてる一方で、明日自分(たち)の星が破壊される“当事者”である鎧が最後まで迷う展開になるとは思わなかった。でも当事者であり、スーパー戦隊へ強い想いを抱いている鎧に「地球代表」として決めさせるってのは酷だけどでもこれまた納得の展開だったなー。宇宙最大のお宝=スーパー戦隊の存在と引き換えに発動される力にしても、ザンギャックに滅ぼされそうになってるのも、どちらも直接関係してるってか中心にあるのは『地球』なわけで、海賊たちがやろうとした「お宝を使っての宇宙創成」の「宇宙」の中にはもちろん地球も含まれるんだけど、でもそこに地球で暮らす人々の、そしてスーパー戦隊の意思は明確には反映されていなかった、そこがわたしが抱いた違和感なのかなーとこの場面を見ながら思って、でもそもそもお宝目当ての云わば通りすがりの宇宙海賊でしかないマーベラス様たちにそれらへの配慮を求めるのはちょっと違うわけでさ、そこで伊狩鎧という青年を通じて海賊と地球(の人々)の想いを選択肢として並列してみせたってのは上手い展開だった。
そして鎧が「俺は6番目の海賊だ」と、「夢=地球を守る=ザンギャックを倒す=宇宙の平和はこの手で掴みとる!」と言い切り、お宝の力を使わないという結論を「海賊たちの総意」として示したのも、これまで彼らが海賊としてずっと「欲しいものはこの手で掴み取る」と言い続けてきたのを見てきてるからおさまるところにおさまったって感じで素直に頷けたし。
でもさすがにこれだけ大変な思いをして、スーパー戦隊が「変身能力を喪ったことと引き換えにした」宇宙最大のお宝を『破壊』しちゃったのは激燃えしながらも「ちょっと待てええええええええ!」と思ったけど(笑)。その物体「地球の意思」が喋るための媒介みたいだし、使わなくとも破壊しなくてもいいんじゃね!?って(笑)。
で、次の日再び怒涛の大艦隊が地球上空に現れるんだろうけど使える船(戦力)がなくてどうするんだろうかと思ったら、これまで同様行動隊長がゴーミン十数人を引き連れ徒歩で現れたもんだからズコったんだけど^^、「さぁーてさぁて、地球の諸君。ザンギャックに逆らったことを後悔しながら死なーれ」などと言われ絶望的な状況であってもなお戦う気持ちを失わない地球の人々の背後に海賊旗を手にゴーカイジャーが現れ、そして「あーららら、宇宙海賊ども、まだくたばりそこなっていたとは。さっさと消えちゃいな」と挑発するザンギャックに対して
ルカ「うっさいバーーーーーカ!」
ジョー「フッ、消えるのはお前たちだ」
アイム「貴方たちの言うことなんか、聞く耳はありません」
ハカセ「僕達もこの星の人達もおまえらみたいなの大っ嫌いだ!」
(地球の人々「そうだー!大っ嫌いー!」)
(ダイランドー「ハーッハッハ、ユーたち正気?昨日の大艦隊見たでしょう?滅びるのが目に見えてるこの星で海賊ごときが何しても無駄ダダダー!」)
鎧「無駄なものか。それに、俺達はただの海賊じゃない」
マベ「この星に、守る価値を見つけたからな」
(ダイランドー「戯言はそこまでよ!どうせユーたちは死ぬチョイ」)
マベ「死ぬ気はねーな。だが、命を賭けてこの星を守る。それがスーパー戦隊ってもんだろ!」
と言い切ったのにはダダ泣きしながら燃えた!!!!!。
これ1話の初めての戦いで言ったこととほとんど同じなんだよね。でもハカセはかつては「僕も」と言っていたけど今では「僕達もこの星の人達も」と言い、そして「ザンギャックに歯向かうとどうなるかぐらい分かってるさ。だが気にいらねえもんはぶっ潰す。それが海賊ってもんだろ!」と言ってたマーベラス様は「この星に守る価値を見つけたから命を賭けてこの星を守る。それがスーパー戦隊ってもんだろ!」と言ってくれた。ただの「宇宙海賊」だったゴーカイジャーがレジェンド戦士たちの想いや地球の人々のことを知り、理解し、そして守るだけの価値を見出してくれた上でついに『スーパー戦隊』を背負ってくれたわけで、あーもうこうやって感想ポチってるだけでまた泣けてくるうううううううう!。


次回はとうとう最終回。あの大艦隊をどうやって倒すのかと思ったものの結局最終的には皇帝対ゴーカイジャーという図式になりそうですが、恐らくザンギャックという組織に措いて「皇帝」の地位は絶対なんだろうから、とりあえず大将の首を取れば勝ちってのは妥当な落としどころだと思う。そういうことならズバーンを握ったデカマスターがいれば負ける気がしねえぜ!(笑)。つーかジョーさんがすっごいことになってたあああああああああああああああああああああああああああああ!!!最後の最後までマーベラス様の背中を守るのはジョーさんなんですねっ!!!もう穴と言う穴から液体噴出する準備万端ですっ!!!。