初回2時間超SPだけど半分とは言わずとも4.50分ぐらいはなんとなく人物紹介を兼ねて前回シリーズのおさらい的な感じになるんだろうなぁと思っていたのに、ふっつーに前回の続きが始まってビビりましたｗ。昨年末に2日に渡って長時間豪華ダイジェスト版を放送してるし、続編放送開始に合わせて昼間に再放送をし、番宣もしっかりしたってなことで、まったくの新規参加はいないであろうという自信の表れなんだろうなぁ。しかもいきなり内容てんこ盛り。山場何回あんだよ！？！？。
江戸ではこれまで通り橘家と喜市を軸につつましくも逞しく生きる市井の人々を描き、京都では久坂玄瑞が坂本龍馬に「お前は間違えるなよ」と日本の未来を託して腹を斬り、佐久間象山が仁先生に「歴史に関わっていいのかとか人を救ってもいいのかとかウダウダ考えてんじゃねー！神はお前ごときを相手にしてねーっつの！だから思うがままに救って救って救いまくれ！！」と命の炎を燃やし尽くしながら絶叫し、そして仁先生は西郷隆盛の虫垂炎を治したと、まさに歴史上の有名人のオンパレード。言わば対極と云える二つの視点であるのに、両パートの間に仁先生を置くことで一つのドラマとして何ら落差も違和感も覚えないんだよなぁ。これってなにげにすごいよね。
ていうか佐久間象山も「俺は未来に行ったクチだ」とタイムスリップ経験者であると言ってましたが、通常であればねーよ（笑）当たり前にタイムスリップしてんな！（笑）とつっこむところですがこのドラマだとふっつーーーーに受け入れられるどころか真顔で「歴史上の偉人ってか、その時代にしてみれば画期的であり先鋭的でありな意見や思想の持ち主ってのはもしかしたらそういうことかもなぁ･･･」などと考えさせられてしまうってすごいよなｗ。決してリアリティなんかじゃないんだけど、そういう荒唐無稽なネタをアリだと思わせるパワーであり本気っぷりこそがJINというドラマなのだと思う。
そして詰め込みすぎてかえって散漫になってしまったような気がしなくもない初回SPの中で、仁先生×龍馬さんの絡みだけは揺るぎなきクオリティなのが素晴らしいっ！！！！！あれね、船の上でまず仁先生が龍馬さんを見るんだけど龍馬さんは遥か遠くを見つめていて、龍馬さんが仁先生を見ると仁先生はボーッとしてるというこのすれ違いっぷり！！お互いを見ているのに見詰め合わないこのすれ違い感がタマラン！！！！！これこそがJINというドラマですッ！！！！！！！（笑）。
仁先生は相変わらずだけど（ていうか2年も経ってるのになぜあのミニちょんまげのまんまなのかとｗ。ファントム仕様のちょい長めの蓬髪をラフに結わいたら絶対素敵だと思うんだけどでもあのすずめのしっぽこそが仁先生ですよね(笑)）、龍馬さんはまぁ･･･汚名返上とばかりに胸に秘めた思いがあるのは当然でしょうが、前回にも増して入れ込んでらっしゃるなぁと＾＾。ていうか綺麗な龍馬を1年間見続けてたせいか龍馬きったねー！感がさらに増したなとｗ。“探している人の名前を叫びながら戦の最中そこいらを駆けずりまわる”ってのは大河龍馬もやってたことだけど、同じことをしてるってのにこのビジュアルに措ける落差たるや凄まじいよなｗ。ふくやま龍馬は絶対に死んだ長州藩士の鎧や笠？を拝借し長州コスするなどということは思いつきもしないだろｗ。
そんな龍馬さんと久坂のやりとりは燃えたわー。“龍馬と久坂の間には交流があった”という史実レベルでの描写ではなく、前回からちゃんと二人が友人であることと、仁先生が産み出したペニシリンの価値を久坂が知ってることを描いてきたからこその燃えだった。つーか久坂カッコイイよ久坂！！！。初回SPのMVPは間違いなく久坂！！！。いっつも高杉さんにいいとこ持ってかれるし蛤御門の変も“止めようとしたけど無理でしたー！”ってだけで終わるイメージの久坂だけど、龍馬に叫んだ“尊王も攘夷もほんとうはどうだっていいんだ。ただこの国が一つになるキッカケがあればそれでよかったんだ。でも長州はやりすぎてしまった”からの「龍馬、お前は間違えるなよ」は久坂の自害の瞬間に龍馬がギリギリ駆けつけるとか大河バリのご都合展開にも関わらず、んなこたどうだっていいんだよ！と思わせる“魂”があった。まさに今の日本に言ってやってよ久坂！！と思ったもん。そしてそんな久坂（のみならずあの無駄な戦いの中で死んでいった藩士や市井の人々）の死をかみ締めながら、龍馬に「死んでいった者らに報いるためには、もう一度生まれてきたいと思える国にすることじゃあ」って言わせるとかさぁ、これ急遽セリフ変更したのでないのなら、不謹慎かもしれませんが今このタイミングでこのシーンが流れるとかやっぱJIN持ってるな！と。
同じく熱かったのはタイムスリップ仲間（笑）の佐久間象山もですが、こっちはさすがにちょっと･･････やりすぎかとｗ。すごかったよ？確かにすごかったけど、全身斬り刻まれ血液不足な上についさっきまで心臓止まってた人がこんな絶叫できるかよと（笑）。口に耳を近づけなければ聞こえないほどの声量だけど、仁先生の腕をすごい力で掴むとかさ、そういう形でも“最期の力を振り絞り仁先生に託した”ってことは見せられたんじゃないかと思うんだけど。･･･まぁ市村さんがキャスティングされてるわけだからこういう演出になるのは尤もではあるけどねｗ。
あ、それから熱かったと言えば、手術中に目の前で人が火達磨になり斬り殺されるのを目撃しビビりまくって魂抜けた仁先生をビンタで呼び戻す山田先生な！！かりんとう忘れて取りに戻ったけど中身ぶちまけちゃって拾いながらもぐもぐ食ったりもするけれど（笑）（そして薙刀構える咲ちゃんの後ろで腰引けまくりつつサツマイモ握る仁先生ってばダメすぎんだろｗ）、ここぞという時の山田先生の頼りになりっぷりは最高すぎる！。
この西郷との出会いだけど、これが上手かったなーと思うのは、無理やり連れていかれたとはいえ、ペニシリンがもうない（突き飛ばされた山田先生が瓶を割っちゃうんじゃないかとドキドキしたわ＞＜）ことを知らなかったとはいえ、結果として西郷隆盛を助けるために子供が犠牲になったってこと。続編の軸は『龍馬暗殺』になるわけで、ということは激動する時代に翻弄されつつも真っ向から向かって行く男達のドラマ的要素が強くなるであろうと思うわけで、前作のようなヒューマン要素はどうしたって薄めになると思うのね。その象徴がこのシーンなんじゃないかなと。前作では咲ちゃんと野風さんに挟まれラブコメ繰り広げてた仁先生だけど、続編では否応なしに激動の歴史に関わらざるを得なくなる、そのためにはこれまでのようにヘラヘラしてられないってことなのだろうなーと。
でもそこで終わらないのがJINなのよ。その後に描かれた栄さんと喜市の交流の中で「市井の人々レベルでは仁先生の存在が明らかにみんなを変えている」と明言したことで、この先仁先生が歴史の渦に巻き込まれお団子食べながら素ボケかましてくれなくなっても、仁先生の想いは江戸にある･･･ってかさ、仁先生の原点は“ココ”なんだということを示し、そして「明らかにみんなを変えている」んだから今更歴史改変がどうのこうのってうじうじ悩んでんじゃねーよ！という象山の言葉の補強と、そして仁先生が歴史に関わることの理由付けと土台作りってか保証をもやってのけたわけだよね。こうやってワンシーンにいくつもの意味を込めることで生まれる密度の濃さは前作からちゃんと引き継がれてて嬉しいわ。
もちろん喜市の芸達者っぷりと栄様の存在感も前作に引き続き鉄板な（笑）。
そして仁先生がすぐ泣いちゃうのも引き続き（笑）。栄様の手をギュッと握ってぼろぼろ泣いちゃう仁先生かわいいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん＞＜。
てか一度（だよな？）未来に作らされたことがあるからってドーナツの作り方を覚えてる仁先生ってなにげにすごいよね。ペニシリンとかポカリは医者として脳内にインプットされてても不思議じゃないけど、ドーナツはそんなに難しくはないと言えども全く馴染みがないであろうお菓子作りのレシピを記憶しておく必要なんてないじゃん？フツー。まぁ油の温度調節までは覚えてなかったのか、それとも難しいかったのかちょっと微妙な見た目になってたけど（笑）。ていうか見た目といえばさ、あくまでも「脚気の治療薬」として安道奈津を作ってるわけだから、なにもドーナツ型にせずとももっと食べやすい一口サイズとか、時代に合わせて串に刺して団子風にするとかしてもいいってかしたほうがいいんじゃないかと思うのに、ドーナツ＝この形な単純な仁先生が大好きですｗ。
今回からの新レギュラーである隆太の東は初回は可もなく不可もなくって感じだったけど、先入観的なものがあるのは否定しませんが画面に出るとうんざりするなぁ･･･。別にイマっぽい顔ってわけでもないし顔面のうるささで言えば内野さんや亀ちゃんのがはるかにうるさいんだけどｗ、時代劇と隆太の馴染まなさは致命的な気がする。
それからミヤさんの局長も微妙ってかちっさ！！！。新選組にこの先どの程度の出番があるかわかりませんが（そういや結局沖田は出ないのか･･･？）、一瞬の登場とはいえミヤさんの局長からはこの時期の新選組が発してたであろう“ヤバさ”は全く感じられなかったな･･･。
次回は仁先生がふんどし姿！！！！！！！！！！！拷問！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！。
てかこれはさすがに穿ったというか腐れきった見方だとは思いますが、今回のJINは言ってしまえば「仁先生と龍馬さんの物語」なわけですよね？。そこでわざわざEDの曲のみならずアーティストを変えてきた理由はやっぱりそういう意図がある････････････のでしょうかｗ。だっていつも以上に堅姐さんの歌い上げっぷりが･････････＾＾。
