『JIN』第6話「坂本龍馬の闇」

田中久重に浅野さんを配役したあたり、東芝さんの本気を感じました(笑)。だってすっごいよかったもん。このドラマは前回(1期)から出てくるキャスト全てが恐ろしくなるほどハマリまくってるんだけど、浅野さん田中久重の静かな存在感もまたよかったわぁ。人々が驚き喜ぶ顔が見たい→仁先生が渡した電球を見てぶわあああああって顔になる流れが最高だった。なんつってこの田中久重についてはからくり儀右衛門と呼ばれた東芝創始者であるという程度の知識しかないんですが^^。最初「あの無人島を作った田中さんですか!?」って言ったのかと思って頭の中が「?」でいっぱいになったぐらいだもん(笑)。

ひたすら龍馬さんと仁先生がイチャコラしてただけの前半があって(龍馬さんに会えた瞬間のあのパアアアアアアアアッ!って音が聞こえるようなバカ笑顔ったらもうもうもうっ!!)、“変わってしまった”龍馬さんを仁先生が思いっきり軽蔑し、そしてこの国のために医者である自分流の戦いをすると決意した仁先生の言葉と行動が、当時としては相当進んでいるとはいえそれでもやっぱりその時代の人間としての生き方考え方の限界・・・なのかなぁ?武力でもって一旦権力を握る必要があるという考えに縛り捕らわれていた坂本龍馬という男を力(武力)ではなくそれ以外の方法で破壊し、生まれ変わるキッカケとなった。それがつまり龍馬さんが言う迷路からの脱出ということなのか。
確かに仁先生が言ってるのは青臭い理想論だと思うし、暴力は暴力しか生まないとか戦争以外の方法はないんですか!?ってのは現代人である仁先生だから言えることだとは思う。でもそれが単なる青臭い理想論では終わらずそこに人の心を動かす何がしかの“力”があって、その理由はこれまで仁先生が『人の命を救う』ことに真正面から向き合ってきたこと、それを見せてきたからだと思うのね。そしてそんな仁先生という人を間近で見てきた龍馬さんだからこそその仁先生の思いを受け止め理解することができたんだなと。
恐らくこの後龍馬さんは船中八策を作り上げそして大政奉還を訴えることに繋げるんだよね?。坂本龍馬というスーパーヒーローを“やたら行動力はあるけどでも普通の気のいい兄ちゃん”として描いてきたこのドラマの中で“日本を変える坂本龍馬”としてどう覚醒させるのかと思っていたのですが、仁先生がそこに影響を及ぼすのはドラマして当然のことだとしてもこの展開は最高すぎんだろ。期待以上どころか神展開と言っていいと思う。もちろん正史には仁先生のような飛び道具は存在しないわけで(しなかったとは言い切れないけどw)坂本龍馬という男の中で生まれたあれこれなのでしょうが、わたしはむしろ某大河で描かれていた龍馬よりもこっちの龍馬の覚醒の方が納得いくし心揺さぶられました。
ま、まぁ「道をまちごうちょった」の後に続くのは「先生」ではなく「久坂」であって欲しかったという気持ちは無きにしも非ずですが(笑)。
つーか長崎でただの武器商人化してる龍馬の図をしっかりハッキリ描いたのはよかったと思う。ついでにそれを仁先生を通してつっこんでくれたのもw。もう勢いで書いちゃうけどさ、大河の龍馬は黒化したっつってもそうは見えないってかキレイで爽やかなまんまでさ、そんなヤツが「戦はいかんぜよー」「争いは何も生まんぜよー」とか言っててもなんら説得力なかったもんねw。綺麗汚いの問題ではなく(いやそれも多少はあるけどw)JINの龍馬は痛みや苦しみを感じて悩んで迷ってるんだって、その結果辿りついたあれこれなんだってのが伝わってくる。この人も必死なんだなってのが伝わってくるわけですよ。そんな龍馬だからこそ人を動かせるんじゃないのかなと。まぁ実際は多分わたしごとき凡人が共感も理解もできるような人ではなくむしろ大河龍馬のようなスーパーマンだったんだろうけど、龍馬さんも仁先生も紛うことなきスーパーマンでありながらも誰よりも人間味を感じさせる、そしてふたりは『親友だ』と、これがJINがここまで受け入れられている理由なんだろうなぁ。
そうそう!大政奉還と言えば勝先生の「俺まで出てっちまったら江戸の町が守れねぇじゃねーか」ってなセリフも良かったわぁ。今回一番グッときた。
でさぁ、これまでも正史への仁先生の介入の仕方(させ方)には感心しまくりでしたが、あの有名な龍馬の写真にチャッカリ一緒に写る仁先生ってこれいいのんかwwwww。隣に仁先生がいても全く違和感を感じさせないのがすごすぎるwww。
この写真、この先どう使われるんだろうなぁ・・・。ペニシリンを始め数々の医療技術をこの時代にもたらし大政奉還のキッカケを作るなどとものすごい勢いで歴史に介入しまくってるというのに、龍馬さんに暗殺のことを伝えることだけはできない仁先生ってそれはつまり龍馬さんの命を救うことだけは出来ないってことなんだろうなぁと思うわけで、龍馬さんと仁先生が汗と涙を流しまくり共に生きた時間の証明、二人の愛の証(笑)であるこの写真が最終的にどういう存在となるのか、楽しみな反面泣きそうでもある><。


はぁーっ。龍馬さんがガッツリ出るといろんな意味でやっぱ熱くなるよねぇ(笑)。