『JIN』第8話「歴史に逆らう命の誕生・・・」

まさかまさかの船中九策て(笑)。
冒頭から「九」という文字が見えていたので九つ目の策がそこに記されているであろうことは明白でしたが、まさかそれが仁先生と話をしていた「保険」についてだとは。そういう意味ではいきなりではなくちゃんと段階を踏んでの展開ということになるわけだし龍馬さんと仁先生の関係を考えれば医療についての具体的な策をその中に織り込みたいと考えるのも当然とは言えるけど、でもこれだけ明らかに浮いてんだろうと(笑)。
・・・なーんてツッコミができなくなるほど凄まじい回でした。感動したとか興奮したとかそんなレベルではなく、心がぶるぶる震えて涙がじくじく止まらなかった。
中谷野風最高すぎんだろ。
龍馬さんを筆頭に男達がまさに歴史を変えるべく戦い、また仁友堂でも男達が“一つの命”を救うべく必死になってる。だけどそれよりももっとずっと強いのが野風さんであり咲さん、つまり女なんだよね。麻酔なしで腹を裂いて中身抉りだされる痛みに咆哮しながら耐えた野風さんの気迫に、産まれた赤子を引っ叩いて呼び戻した咲さんの気迫にとにかく圧倒されまくりだった。仁先生に腹を切ってくれと訴える野風さんはまさに鬼の形相だったんだけど、でもそれと同時に壮絶なる母性というか慈愛というか、神々しいまでのオーラが出ててわけわかんなかったもん。時代劇って作りとしては基本戦う男の話か支える女(のバトル)の話かどちらかだと思うのですが、JINは男の戦いと女の戦いを同等に描いた稀有な作品なのではないか?と今回のこの野風さんと咲さんを見て思った。
野風さんにさらっと龍馬について言及させるとか上手いよなぁ。龍馬さんと仁先生をシンクロさせて描くのはこれまでもよく取られていた手法だけど、今回は仁先生というよりも野風さんがそのポジションにいたわけで、仁先生と比べた時に生じるシンクロ率の差を野風さんが龍馬を思い出したその一言で最小限まで縮めてみせた。野風さんが見せたこの凄まじいまでの強さと美しさは“坂本龍馬が認めて惚れ込んだ女”であるってことを思い出させてくれたことでさらに補強されたと思うわけです。と同時に龍馬が待ち焦がれた大政奉還の瞬間にカタルシスってかドラマチック感を与えることにも繋がってる。その上での九策目どどーーーーーん!だもん。ここで震えなきゃ日本人じゃないと思うぜ!まじで!!。何度も感想内で書いてますが、まさに“積み重ね”だよね。
タイトルの「歴史に逆らう命の誕生」ってのは野風さんのお腹に宿った新しい未来に繋がるかもしれない命のことだけでなく龍馬の「船中九策」にも掛かってるんだろうな。明らかに正史を変えてしまったわけだから思いっきり歴史に逆らってるわけだし、それが可能だということは龍馬さんの暗殺という歴史を変える=その先の龍馬さん、つまりNEW龍馬の誕生の可能性が生まれたってことでもあるんだろうから。
てか野風さんが未来のご先祖様で、その野風さんが子供を産むことで新しい未来が産まれる・・・ってな話になってると理解してるんだけど、“仁先生のお相手”であるせいか、仁先生も野風さんも咲さんも産まれてくる子供が“女の子”だって決め付けてるように見えてたのね。だから咲さんが野風さんの腹から引きずり出した子供を見て絶句したのは『男の子・・・っ!!』ってなことだとかなり本気で思った俺馬鹿すぎんべwww。別に男でも女でもいいんだよね?。女だったら直系だし、男だったら結婚相手に未来の・・・祖母かなぁ?を産ませればいいわけだから。
つーかさぁ・・・・・・・・・・仁先生が襲われる頭痛がどれほどの激痛なのかわかりませんが今回の野風さんよりも凄まじいとは思えないのよねw。基本女の方が痛みには強いとはいえ人間本気だしたらどれだけ頭が痛かろうが「あんさつ」の4文字ぐらい言えるだろうとか思ってしまってごめんね仁先生(笑)。でも野風さんの出産にあたり途中までは出番がなくて部屋の外でうろうろしてるどう見てもパパさんな仁先生はちょう可愛かったですお(笑)。
とまぁ激動すぎる今回の中で「呪いシート」にはほっこりさせられまくりでしたw。佐分利先生かわいそすぎるwww。佐分利先生と福田先生は仁友堂を支えるという意味でもドラマを視るという意味でも最高の“脇役”だと思う。あ、もちろん山田先生も横松先生も!!。
そうそう、最高の脇役と言えば勝先生もそうなんだけど、えーっと、好きな人とか親友と呼べるぐらいの付き合いならば即答できても不思議じゃないかもだけど、どれだけ見所があると思っていても大勢いる弟子の一人である龍馬の誕生日をすらすら言える勝先生ってなんなの?(笑)。龍馬にあらゆる意味で注目してるが故に龍馬の個人データはカンペキにインプットされてるってんで即答できたのだろうと脳内保管しましたがw、誕生日マニアだったらさらに小日向勝先生が好きになるw。