結局5年生だけが舞台になるみたいだなぁ。それじゃあ従来の熱血教師モノと変わらないじゃないか。せっかく1学年1クラスというこじんまりした学校の校長先生が主役なんだから、学齢によって生じる問題にも変な言い方だけどバリエーションあるだろうし、それらを解決してこそ「チーム成瀬」だと思うんだけどな。そんなに大勢の子供は扱いきれないだろうからメインは5年生にして、他学年はクラス全体の問題ではなく今回のリクとセイゴのように少人数間の問題にすればやってやれないことはないだろうに。とか思ってたら、次回は教師の不登校か。生徒だけでなく教師の問題も解決するってのはまぁ「校長」が主人公だからこそかもだけど、結局これも「5年生」の話なんだよなぁ・・・。
ドラマ全体の構成を考えないで話単体で見れば、今回も面白かった。給食費問題と見せかけておいて、実際に描きたかったことは「金で買えるものは実は大したものじゃない」「この世にはお金で買えないものがある」それは「友情」だってなことだったわけで、それだけだと不変的というか今更すぎてテーマにはならないところだけど、そこに給食費問題、“払えるのに払わない”のではなく“払えない”ケースを絡ませることで上手いこと不変的ネタを現代風にアレンジしてたと思う。
まぁあんな生活環境なのにセイゴがいい子すぎるってかまっとうすぎるよなーってのはあるけど、でも給食費を払ってないからと給食を食べないあたりでそのまっとうさを証明してるんだよね。それに“貧乏”ってイジメの格好のネタだろうに、給食の時間こそ気まずいもののそれ以外の時はむしろクラスの中心っぽかったし、セイゴという少年の性根がちゃんと描かれていたのですんなり見られた。そしてそれは金持ちのリクがお金を払ってもセイゴと友達になりたいと思ったことにも繋がるんだよね。セリフやなんかで説明されずともそうやってちゃんと下地と作ってるからこそ素直にあの熱血江口を楽しむことができるんだろうな。普通だったら絶対文句つけてるはずなのに、このドラマに関してはあまりそういう気持ちにならないもんw。
加えて、その最大の理由はやっぱりドラマの中で成瀬の理想論に対して現実的な目線で物を言い行動する西島さんの桐原先生ですよねー。今回もまーた桐原先生がクッソ素敵すぎた(笑)。「子供は余計なことを考えずに給食を食え!」「給食を食べることも義務教育の一環だ」ってのは正論なんだけどさ、だけど現実にはそのための費用を払えない家庭の子がいるわけで、こと金銭問題という教師=他人が口を出せる種類の問題ではない以上どうすることもできない・・・からこそ社会問題になってるわけだよね。さすがの江口でも熱意でどうにかできる問題じゃあない。で、友情はともかく給食費が払えないという現実問題にどうオチをつけるのかと思ったら、お金のために命を賭けようとしてる息子の姿を父親に見せることで、父親の変なこだわりというか見栄というか、そんなものよりも大切なのは何か、ということを自覚させたと。まぁ経済状況を改善させるための努力を全くせず安易に生活支援に頼ろうとする人が大勢いるってのも別問題としてあるわけで、「支援を受ける」という道を選択したという結末には否定意見があるでしょうが、それはそれとして、桐原先生さすがすぎんべ!!。田中要次さんを連れた桐原先生の姿が見えた瞬間ヘンな声でたもんw。成瀬の理想を毎回毎回フォローしてくれる桐原先生って・・・クーデレ!?(笑)。
しかもさ、単に成瀬が危なっかしいから見てられずについ・・・とかじゃなくて、現実的に対処(フォロー)可能であると判断したからの行動であって、決してデレてるわけじゃないってのがまたいいのよねえええええええ><。この先間違いなく成瀬の理想には賛同できない、つまり桐原先生が完全に反対の立場に立つ回があると思うわけで、その回の最後にこそ本当の桐原デレが待ってるわけですよね!楽しみすぎるうううううううう!。
成瀬って当然40過ぎてる設定ですよね?。トンネル工事現場で身体使ってたころならともかく基本デスクワークになった今、毎日給食2食とかよく食えんな・・・つーか太るぞと思ってたんだけど、まさかそれが「息子の分も食べてる」つもりだったとは!!。地味に泣かす・・・。