『顔だけ先生』第4話

ドラマ開始当初は教師陣のキャラが濃そうだもんで生徒の問題に対し各教師に順番にスポットが当たるお当番回形式になるのだろうと予想していたのですが、ここまでは完全に「生徒の話」として貫地谷さんと神尾くんの主役2人がそれに絡むだけで、にぎやかしの八嶋さん含めそれはそれで楽しく見てはいるけどせっかくの教師陣がもったいないなーと思っていたわけですが、今回ついに和田聰宏の中村先生を掘り下げる話と方向性を変えてきたかと思ったら、「職員室登校」とかまさかすぎてびっくり。
相関図の説明には「元々学年主任だったがそこには思わぬ経緯があって」とあるのは気になってたんだけど、「思わぬ経緯」が「保護者と裁判中」で「現在は出勤するだけで仕事はなにもしていない」なんて状態だとは。
なるほど、だから教師たちはいつも職員室のデスクでおしゃべりしてるだけで「授業に向かう」演出がなかったのか。

今回のメインである蟹江という生徒(これがカズとりさ子の息子かー。トプコの腕の見せ所ですね!←性格悪いw)が遠藤の授業中も林間学校の時も問題行動を起こしてることは間違いないし、教師に怒鳴られたと学校にクレーム入れるのはともかくとして謝罪にきた教師に対しICレコーダーで武装した挙句ネットで断罪という蟹江家族の行動はあたまおかしいレベルだし(お揃いのトレーナーを着用してることは他人の家族の趣味なのでどうでもいい)、中村先生の指導方針も遠藤の大声での叱責ももしかしたら今の時代的には問題となってしまうのかもしれないし、今の学校はほんとうに一皮むいたら地獄絵図なんだろうな・・・とか思いつつ、でもそれは学校という場所に限らずいつどこで自分の言動が他人の逆鱗に触れてしまうかわからない、そうなったらどんなことをされるかわからないという危機感は誰しも持っているわけで(持っていたほうがいいわけで)・・・

というこれまででもっとも万人への訴求力が高いであろう「問題」に対し“カニベース”というこのドラマらしいわけのわからんネタ展開を挟みつつ『あやまればいい』というドストレートな「正論」をぶつけるのは勇気があるな、というか、そのための遠藤のキャラなんだなと4話にして理解できた気がします。
謝ってすむならこんなにも生き辛い世界にはなってないよねと思いつつ、まあ今回は蟹江父が中村先生にいじめられていたという「恨み」が問題の根底にあったわけで、謝って唄えばチャラになる程度の恨みでよかったなってなことで。