今年読んだ面白かった本たち

毎年毎年この時期になると同じことを後悔というか反省し、「進歩しないな、わたしって・・・」と思うのですが、海外作品読まなすぎ。言い訳をするならば海外の作家は名前と帯や背表紙のあらすじだけでは読めるかどうか判断しかねるので(4冊に1冊ぐらいの割合でどうしても読み進められない作品に出会うので)、ついつい無難な国内作家の本を手に取ってしまうんですよね。こんなことじゃ駄目だよなぁ。きっと来年の今頃も同じことを書いているでしょうが、来年はもうちょっと海外作品を読みたいです。


今年ぶっちぎりのナンバーワンは伊坂 幸太郎『マリアビートル』(感想)です。続きものなので前作にあたるグラスホッパーがあってこその評価ではありますが、とにかく最高!。『バイバイ、ブラックバード(感想)も『オー!ファーザー』(感想)もよかったし、あと『蝦蟇倉市事件』(感想)の収録作品もよかったし、今年は私的伊坂幸太郎当たり年でした。

そしてやはりまやゆ!私的2010年は嵐ではなく(笑)麻耶雄嵩の年でございました!。10年待った甲斐があった『貴族探偵(感想)、そして『隻眼の少女』(感想)と2作もまやゆの新作が読めるだなんてっ・・・・・・!。まやゆ大好き!大好きまやゆ!!だからもうちょい執筆ペースを・・・・・・><。

それから三羽省吾越谷オサムにハズレなし!!は今年も継続。三羽さんは『路地裏ビルヂング(感想)、『ニートニートニート(感想)、越谷さんは『金曜のバカ』(感想)、『空色メモリ』(感想)、どれもバカで可愛くてちょっと泣けて読んでる間も読み終わった後も幸せな気持ちになれる素敵な本でした。
反対に読後感はよろしくないけど読み応えがあったのが重松清『十字架』(感想)貴志祐介悪の教典(感想)中村文則悪と仮面のルール(感想)
この三冊が「後味悪い・・・」って感じなのに対して「後味悪っ!!!(笑)」って感じだったのが真梨幸子『更年期少女』(感想)朱川湊人『太陽の村』(感想)。どちらもニヤニヤしながらも心のどこかがやや痛いというか、特に真梨さんの作品はオタク必読の1冊です(笑)。
古川日出男『MUSIC』(感想)鳥飼否宇『このどしゃぶりに日向小町は』(感想)は宝物。
中村航『あのとき始まったことのすべて』(感想)もよかったなぁ。たとえば入院した人にお見舞いとして本を差し入れしたいと思っても私の読書傾向は非常に偏っているせいで楽しんでもらえそうな本がパッと思い浮かばなかったりするんですが・・・、その点中村航さんの本は自信を持ってお薦めできるので私にとってはとても貴重な作家さんですw。
大倉崇裕『小鳥を愛した容疑者』(感想)平山瑞穂『マザー』(感想)沼田まほかる『痺れる』(感想)福澤徹三『Iターン』(感想)は全くタイプの違う作品ですが、どれも身につまされるというか、身近に感じられる作品として印象に残ってます。
冲方丁天地明察(感想)小路幸也『僕は長い昼と夜と過ごす』(感想)東川篤哉『謎解きはディナーの後で』(感想)はキャラ的に全力で楽しめました。
乾くるみ『スリープ』(感想)は今でも悔しい(笑)。
今年の貫井徳郎は『灰色の虹』(感想)
今年の道尾秀介は『球体の蛇』(感想)、『光媒の花』(感想)
今年いっちばんテンション上がったのは舞城王太郎『ビッチマグネット』(感想)
そしてテンション上がりすぎた挙句泣いたのは浦賀和宏『萩原重化学工業連続殺人事件』(感想)、『女王暗殺』(感想)浦賀愛してる。


あとやはり今年の1冊といえばあれですよね・・・KAGEROUですよね・・・・・・。いろいろと衝撃で笑撃でした。でもまだ『本』がこれだけ売れるんだと分かったことは収穫なのではないでしょうか。


海外作品もだけど、関連舞台が続くこともあるので来年は三島作品を読み直したい。あと当時は「萌え」という概念を知らなかったのでそれを知った今改めてそういう目線でレイモンドチャンドラーとエラリークイーンを読みたいです。(←最低)