『Q10』第7話「任務終了…キュート回収! 逃げろふたりきりの2日間」

これまでも回ごとに一応のメイン(エピソード)を置きながらもそれと並行して全員の話をちょっとずつ進める作りではあったけど、今回はこれまで以上にそれぞれの話が別々の話に見えたなぁ。かろうじて「おかえり」をキーワードにし、今日は明日に、死は生に繋がるってな話だったのかなーとは思えたけど、ぶつ切れとは言わないけど・・・・・・まるでオムニバスドラマのようだと感じました。
特に終わったと思った影山と河合さんの恋がもうワンステップありそうなのはホッとしたけど、それにしたってこの二人のシーン長すぎ。先生の母ちゃんまで加わるとかなんだこのコント(笑)。あまりにも身勝手というかデリカシーに欠けまくりの影山くんの申し出もどうかと思うし、それに対して「幸せな未来」を残したいという河合さんもよくわかんねー女だなと思ったんだけど、でもなんだろうなぁこの切なくて苦しい気持ちは。これが青春というものなのか・・・(とか言いながら「いきなり妊娠から始まんのかよ!その前が楽しいんじゃねーのかよ!」とか思ってしまったわたしは心底汚れた生き物です・・・)。
久保くんの話はよかった。とてもよかった。点滴で筋トレする橋バカの人が良かった。ちょっと違うかもしれませんが、要約すると子供=次の世代(時代)に繋ぐことが生きる意味なんだ的なことを平太に言わせる一方で、結婚もせずに橋を造り続ける男に「ま、いいか。いいよな、こんなやつがいたって」と言わせる。そしてその後あっさり死ぬ。その一部始終を久保くんに目撃させる。これがなにを意図しているのか正直よく分からなかったのだけど、でも“そんなやつ”の分も久保くんは生きていくのかなって、そして顔に白い布をかけられたその人に対し頭を下げながら涙をぼたぼた垂らす久保くんの手を同じように頭下げながら黙ってぎゅっと握ってくれる女の子が隣にいることが全てなのかなって、そんなことを思いました。わたし未だに山本さんが好きではないのだけれど(病院に入り浸ってないでスタジオでもどこでも行って練習しろよ!と思ってしまうぐらい。醜い嫉妬)、今回ばかりは久保くんの隣に山本さんがいてくれてよかったと心から思った。生きることが繋ぐことなのだとしたら、久保くんの隣で生きていくのは平太ではなく山本さんのほうが相応しい・・・というか、そうあるべきなのかなとも思ったし。

でもここまで久保くんそっちのけでリア充炸裂だった平太は今回そういう意味では厳しい現実をつきつけられることになった。平太がQ10を連れて逃げた末に「めでたし、めでたし」になることはないと分かってて、じゃあなんで逃げるのかと思ったら「今はとにかくQ10をどこかに隠し、金なり知識なり蓄えてQ10を守れるようになったら迎えに行く」ってさぁ・・・、冷静なんだか冷静じゃないんだかわかんねーよ平太。思いつきの末の行動だから計画性皆無なのは当然としても、行き先(隠し場所)も考えてなけりゃ充電器すらQ10任せだなんて(充電器は「一番大事なものではない」と判断するQ10Q10らしいと思ったけど)、なにやってんだよお前・・・といわざるを得ない。平太は身体のこともあったりしてむしろ同年代の子たちよりも冷静な判断が出来る子だと思うんだよね、基本は。でもQ10のことになると基本が通用しないんだろう。普通じゃいられないのが恋なんだろうなぁ。
真っ暗な山道で途方に暮れてるところへ光とともにやってくる再起動したQ10の姿を見ながら平太は「懐かしいQ10へ帰って行きたいんだ。Q10、おかえり。そして、ただいま」と言ったけど、これってどういう意味なのだろうか。今この時代の高校生の平太はQ10と「おかえり」や「ただいま」と言う関係(環境)ではないわけで、しかもQ10に対して『懐かしい』という言葉を使ってる。そして月子の存在。なんとなーく予想・・・というか想像ができるけど、「子供」という言葉が出てきたのがどっちに転ぶか、だなぁ。Q10のモデルになる存在がいるのだとして、それが人間だとして、でも平太が好きなのは「Q10というロボット」であって欲しいんだよなぁ。「変身 リセット」の「0.2秒」が平太とQ10に与えられた時間の伏線・・・なんてことにならないといいな。
柳教授がかいだ月子の匂いも気になるー。まるで昭和なシチュエーションで「明日の匂い」を嗅いでたことだしw、実際に匂いを再現すべく実験してるシーンがなければ柳教授が嗅いだ月子の匂いは明日=未来の匂いなんじゃないか?と予想できたのに、再現可能(かもしれない)匂いとなると思いつくのはロボット研究(メンテナンス)で沁みついたオイルとか、そっち方面の匂いだもん。
ていうか一瞬月子もロボットってか、未来の人間は身体の一部を機械化してるとか!?なーんてことまで考えちゃったんだけどw。あと月子が中尾に「ルナちゃんって呼んで」とか言いつつルナちゃんポーズを披露してたけど(月子さんマジ怖いっス><)、確かに月といえばルナなわけで・・・わたしはオタクの根性と執念で数々の困難を乗り越えた未来の中尾がQ10を作ったと信じてるんだけどw、月子は中尾の娘でQ10の世話係的な役目を買ってでてるのか?とか妄想したw。それにしちゃ月子の未来の父親に対する言動が意地悪ってか、まるで甚振るようなソレなのが気になるところだけど、未来の中尾は結構しっかりした大人になってて、厳しい父親に対する仕返しとばかりに高校生の父親を甚振ってるんだとしたらその父娘関係にちょっとときめきますw。


いろんなものを犠牲にして選んだ道かもしれないけれど、パン職人として歩き始めた藤丘くんの表情が学校にいたときと明らかに違っててホッとしました。初めて焼いたパンを柳教授に持ってくる律儀で健気な藤丘かわいいぞ!。