高橋 三千綱『明日のブルドッグ』

明日(あした)のブルドッグ

明日(あした)のブルドッグ

実際にブルドッグを飼っている著者による、前半は私小説風、後半は密猟の犠牲となった幼いオオタカブルドッグの心の交流を描いたファンタジー小説
完全なるジャケ買い。犬と人間の交流はよくあるけど、犬、それもブルドッグと鳥の物語ときたら読むしかないですよ。
前半は正直退屈でした。この作者を知らない私にとっては日々の生活に興味はない上に文章にメリハリがないんだもん。一つ一つのエピソードにドラマ性がないというか、観察記録を読まされてる気分。私自身がうっとおしいぐらい犬に愛情を押し付けるタイプなので、余計にそう感じるのだろう。
どこまでが実際にあった出来事を下地にしてるのか分かりませんが、ブル太郎(主人公の名前)が尿路結石を煩うエピソードなんて、どうしたんだろう?と思ったら即病院に連れていきなさいよ!犬は喋れないんだから、痛み・不調のサインを絶対に見逃しちゃだめなの!キィィィィィィ!と大憤慨ですよ。
犬を飼ったことがある人でないと想像できないと思いますが、ブル太郎のしぐさや行動にはホッコリ。そうか・・・ブルドッグってそんなに大変なのか・・・。
後半のブル太郎とオオタカの物語は素直にいいお話ですね!という感じです。