『めぐる未来』最終話

再三にわたってのめぐる殺しに日南殺し、そして未来母殺しはぜんぶ「チャラ」かー。
未来が自殺を止めなければ=兄妹の母親による父親殺しを見逃せば兄妹の襷未来に対する憎しみはなくなるわけで、前回の感想で「一番丸く収まるのは兄妹の父親を助けた瞬間に戻って当初の通り転落死させること」だと書いたけど、でも「すべてをなかったことにするような最終回にはさすがにしないだろう」とも書いたんですよね。

しちゃったよね(笑)。

なんで今回は「最初の時点」に戻れたのかってことはこれまでとはトリガーが違うからってことで納得するとして(過去に戻る時間が(戻る時点)が短くなってるのはタイムリープを繰り返したことにより身体がダメージを負ってるからだと思ってのに、刺されたことだけでなくタイムリープのダメージ蓄積問題がどっかにいってしまったのはガッカリだけど)、この先になにが起きるのかすべて知ってる未来少年が「助けない」という選択をすることは理解できる。むしろ当然とすら思う。

そしてこれまで見てきたのは襷未来が病を発動し兄妹の父親の運命を、そして兄妹と母親の人生を「変えてしまった」ところから始まった物語であったわけで、過去に戻って兄妹の母親が夫を殺すことを見過ごすところから始まった最終回こそが本来の物語・・・とはならず、未来とめぐるの人格とか立場が「反対」になってしまったのは未来が過去にもどって「やり直し」たことの影響だと思ったんだよね。過去に戻ってやり直せば丸く収まるなんてあまりにも都合が良すぎるからさ。

でも影響などなにもなかった。めぐるが火事を起こしたとされ夢を諦め孤独な人生を送ってるのは未来が過去に戻ったことなど関係なく、ただ消防と警察が能無しだからってだけだった。

・・・なんだこの話(笑)。

いや未来が出会って救われて結婚しためぐさんは未来が兄弟の父親を助けた先にいるめぐさんであるわけだから、めぐるがこれだけ変わってしまったのはやっぱり未来が変えたものを変えなかったことによる影響なんだろうけど、そこをもっとはっきり描くと思ったんだけどね。
めぐるを脅してる隣人の半グレなる人物が最終回の時間軸に唐突に存在してることそれ自体がバタフライエフェクトの結果と受け止めればいいのかな。
PTSDを患ってると嘘ついてめぐるから金巻き上げてたことは認めるとして、そもそもの失火からして自分の不始末であったことまでゲロる半グレ素直すぎん?とは思うけどw。

結局兄妹のDVクズ父親を文字通り「排除」すればすべてがうまくいく、夫を殺した母親と兄妹までもが幸せな人生を送ることができているというミラクルハッピーエンドでしたが、でも現実は過去に戻ってやり直すことなどできないわけで、だから自分の行動がいつどこで誰にどんな影響を及ぼすことになるかもしれないけどでもそれを確認などできない以上、(未来の父親が他人を助け続けた末に心臓がパンクして死んだこともあわせて)安易に人助けなどするものではない・・・という結論になってしまうんだけどいいのかこれで?。