『大奥』「医療編」第15話

男たちが男としての矜持を手に入れるために赤面撲滅に心血を注ぐ一方で、国のトップに君臨する女達は文字通りの命の取り合いって、凄まじすぎて言葉が出ない。

お志賀は確か御台とお互いの名でカステラを贈ったかの確認をしてたはずなのに、治済に取り立てられて滝沢と名を改めて大奥総取締になったってんで「え?なんで?」とは思ったものの、御台の気が触れてしまったのは誠のことだとも思ったもんで、まさか全て治済への復讐を誓った二人の狂言・共謀であっただなんて、御台が実は正気であったとわかると息子だと思ってる家斉への「上様は子供だけでなくこの世の全ての母もお救いになった。あなたのお父上はなんと尊いことをなさったのでしょうね」という言葉の、この場面の“真の意味”が理解できるとか、このすごい作劇を受けとめるだけで精一杯です。

自らの命でケジメをつけたお志賀に(治済に薬を盛り続けたということは、毒味役としてお志賀もまた毒を摂取し続けたということになるんだろうけど、治済が吐血するまで耐え続けたのはまさに執念によるところだったんだろうな)、仇だが上様にとっての母に毒を盛ったからには如何なる処罰をも受ける所存とその覚悟を示した自分に対して「それでも母を見殺しにすることはできない」と這いつくばって助けさせてくれと懇願する家斉を見る御台がもうなんとも言えない顔しててさあ。それを見ながら「やっぱ男はダメだ」と思わずにはいられなかった(対して御台の治済が倒れたと人を呼ぶ声の凛々しさよ!)。
ていうか結構な歳だろうに強力な毒を盛られても死なんのかい!治済!。

源内さんについた黒木の「嘘」が「真実」になるという医療編のゴールに胸と目頭を熱くさせてくれる間も与えず、サイコパス仲間由紀恵と入れ替わっての鬼畜高嶋政伸が登場って(治済に熊痘のことを言っちゃった子供が成長したのが高嶋政伸ってマジか・・・)、どんだけ濃いのよ。
人払いをしたといって娘に襲い掛かったあと、「事後」になったら祥子が愛希さんになってることでその間ずっとこの鬼畜の所業が行われてるということを一目で解らせるとかほんと鬼よな。
「大奥」という作品タイトルに「息つく暇がない」とふりがなをつけたい。

って、予告に町人姿の古川雄大がいたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!。
え?これがどうなって大奥取締役まで出世すんのよ!??楽しみすぎんだけど!!!。