『王様戦隊キングオージャー』第28話「シャッフル・キングス!」

デズナラク8世を文字通りの塵にして登場した新たなる敵・宇蟲王ですが、戦隊史上トップレベルの「強さ」だもんでどうすんだコレ・・・と思ってたけど、宇蟲王ダグデドはチキューを使って遊んでるわけで、遊びに来ただけなんで、その配下である「宇宙五道化」の行動目的もダグデドを愉しませることにあるわけか。
であれば少なくともキャラ紹介として五道化が一巡するまでは舐めプでいいってことなんだね。なにやら失敗したら一回休みなるルールもあるらしいし、そうやってダグデドたちがルールとして自分たちの強さを自ら縛って遊んでくれてる間は(キングオージャー側からすれば)戦える、ということになるわけなんだね。考えられてるな。巨大ロボ戦どうすんだろ?とは思うけど。

新章開始でいきなり次の回が戦隊名物入れ替わりって、この機に方向性を一気に変えるつもり?しかも誰かと誰かではなく王たちが全員入れ替わるとかそれはもはや暴挙なのでは・・・などと思っていたわけなんですが、ふたを開けたら入れ替わりにちゃんと意味があるでやんの!。
これまでの関係性からしてヒメノと入れ替わるのはヤンマとなりそうなものだけど、そこをカグラギと入れ替えて、それぞれ王として欠けていた視点、新たな気づきを得るという成長を描いたことや、2章開始と同時に崩壊してしまった?バグナラクの王であるジェラミーが入れ替わったギラの姿でシュゴッダム国民=人間からバグナラクはもう敵ではないと、自分たちと同じチキューに生きる存在だと認める言葉を聞かされることで王としてのジェラミーの「2年間」を描いたことに加え、じゃあリタとヤンマの入れ替わりはどうなんだ?と言えばそれはンコソパの国民や酷い目に遭ったことで次回の腹心たちによるクーデターのフックになってるとか(あと肉体は軟弱なのねヤンマ君・・・)、ネタ回かと思ったら緻密に計算された物語で、それが30分に収まってるとか今回は特に脚本の巧さに唸らされた。

そして入れ替わりを演じた各王がまた上手いのなんのって。
役者の能力の高さももちろんだけど、キャラの個性が確立してるから真似しやすいってこともあるんだろうなと思いつつ、特に演技力の面では他の面子より劣ると思ってた酒井くんが「中身はジェラミー」に違和感皆無でびっくりしたわ。しばらく池田くんがアテレコしてるのか?と思ってたぐらい。