『VIVANT』

まず出てくるのは「金掛けてんな!」ですよね、やはりね。
そして金を掛けて初回ほぼほぼ2時間SPで描かれたのは「1桁間違えて送金しちゃったから返してもらうためにバルカ共和国に行ったら荷物を奪われ爆破事件に巻き込まれ居合わせた公安警察と日本人医師に助けられ現地の警察の追跡を振り切って日本大使館に逃げ込みました」ってだけだということがまあすごいわ。
これだけ金掛けて最もインパクトがあったのは“警察犬の追跡を振り切るためにボットン便所に隠れるだけでなく顔面や首筋に糞尿をこすりつけ臭いを誤魔化すも凄腕警察官に目視で確認されそうになる寸前で爆音が聞こえてセーフ”というシーンであるところにセンスを感じるよね。もちろん悪い意味で。金をどぶに捨てるとはこのことかと思ったわよ。

それを言うならこれだけの「超豪華キャスト」のなかで最もキャラが立ってたのは阿部ちゃん演じる公安捜査官・野崎の部下?雇われ人?のドラムだったのには笑うしかないよな。初回を一言でいうならば「ドラムさん超有能」しかないもん。林原めぐみボイスの音声翻訳機装備してるとかズルすぎんだろー!w。

あとバルカ警察のチンギスさんが追手としてカッコよすぎた。大使館に逃げ込まれた時点で「負け」ってことなんだろうし、再びバルカの地に足を踏み入れることがなければチンギスさんの出番はなさそうかな。日本の景色のなかにいるチンギスさんも見てみたいけど。

あと子ヤギ?子羊?の可愛さやばい。役所さんは娘とともにあの子の面倒も見てやってくれよな!。


これから「世界を巻き込む大きな渦」に巻き込まれてしまった乃木の争奪戦になるのだとして(今のところは完全に巻き込まれ型主人公だけどなんらかの精神疾患なのか「人格が違うもう一人の自分」と対話してるし、1キロ以内なら重さをほぼ正確に量れるという特殊能力保持者という設定があるし、なにより繰り返し見る悪夢の内容からしてただの巻き込まれ男ではない、巻き込まれるだけの「理由」があるのだろう)(ていうか「VIVANT」が人の呼び名なのだとしたら乃木のもう一つの人格こそが「VIVANT」ってことになりそうだよね)、正直ストーリー自体はまったく惹かれるものがない(企画原案が演出家って時点で期待もできない)からせめて映像で楽しませてほしいんだけど、阿部ちゃん「日本に帰ろう」とか言ってたよな・・・。公安だけでなくCIAも動いてるぐらいだから確かに「世界を巻き込む」話にはなりそうだけど、でも日本パートは結局のところ「乃木を陥れ140億円を送金したのは誰か」という企業内犯人捜しになるんだろうし、初回との落差に耐えられるかどうか。
とりあえず松坂桃李早く出てきて。