『VIVANT』第9話

前回の感想でわたしが知りたいのは「乃木の父親である乃木卓がどうやってテントという組織を作ったのか」であると書きましたが、まさかほぼほぼ1話まるっと使ってそれを説明してくれるとは思わなかったというか、ラス前だというのにこれほど長尺を使ってほしいとまでは思ってなかったです・・・ベキの過去話に特別驚きがあるわけでもなかったし・・・という感じではありますが、銃を構える林遣都はすこぶる格好良かった。

特に「見てられなくて助けちゃいました」という、え?それ武装組織的にOKなの?という出会いであり関係性であることがわかったパトラカが扱いに困ってるところをバッと取り上げ冷静にガシャコンして構えたやつ。これは惚れる。

そして0歳児で拾われたノコルを筆頭に(ノコルの兄ちゃんはミルクしか飲めないであろう0歳児を自身があの状態のなかでどうやって生かしてたんだろうな)テントの幹部たちは全員バルカ人である(日本人ではない)ことがわかったけど、いくらボスが日本人とはいえ全員がこれほど流暢に日本語を操れるのは「内緒話」をするためなのだろうか。お前も日本語イケる口なんかい!なピヨどころかついに登場した馬場さんまで日本語喋ってたもんな。

ていうか馬場さんですよ。あれこれ妄想し期待を膨らませていたもんで「は?それだけ(の役なんですか)?」と言ってしまったんですが、ノコルが実はテントだと知らないってのは信じていいのか?。

最終回で判明するであろう事項としては「フローライトのことを漏らしたのは誰か?」と「別班が生きてることを伝えた『日本のモニター』は誰か?」になるだろうけど、前者が動機がなんであれノコルの仕業だとしたら(今回のラスト、例の日本刀を振り上げたベキはまず乃木のロープを断ち切り、返す刀で「父さんっ!?」と一歩踏み出したノコルの喉元に切っ先をあてると予想してる)、「親友」に裏切られた馬場さんの、もしくはノコルとグルで新しい大臣を抱き込みフローライトの権利を私物化しようとしてた馬場さんの見せ場があると期待しててもいいかな?・・・だいじょうぶ期待外れになるってわかってるから・・・(それでも期待したいの)。

あ、裏切ってたのは馬場さんのほうでした!という展開だけはやめてよね。テント相手にそんなことするなんて自殺行為だけどノコルがテントだと知らないからフローライトの独り占めを目論んだとかマジでやめてよね。
(ていうか本物の息子である乃木のほうが自分よりなにもかも能力が上だとスネてたけど、ノコルは信用取引の仕組みすら知らないレベルなのかと。テントという組織のメッキの剥がれっぷりが激しすぎる・・・)

でも別班とされる棺に同行して帰国したってことはこの件について当然野崎も承知してる、つまり入院してる別班メンバーについては公安マターってことになるだろうけど、その別班についての様子を撮れるのは公安のみと考えていいと思うんで後者は新庄であってくれ頼む!。
ずっと新庄は別班で黒須と背中合わせになるって信じてたけど(世界観が違かろうが松坂桃李竜星涼の背中合わせが見たい見たい見たいったら見たいんや!!)実は別班をやるには残り1話じゃ尺が足りないだろうしそれは諦めるからせめて新庄にも役割を与えてあげて!じゃないと新庄が尾行が下手すぎるだけの人になっちゃうから!。

それを言うなら乃木が「別班の任務」と言った瞬間「乃木・・・・・・さん・・・?」とさん付けに戻る黒須も素直すぎてだな。
乃木さんどころかノコルに見せられた「実は生きてた別班メンバーの映像」を見ながら「〇〇さん!」って全員の名前を呼んじゃってるもんなw。
登場直後こそちょっとサイコ入ってる有能感があったけど、今となってはすっかりアホの子可愛い枠だよな、黒須w。

さらにそれを言うならあれだけキメッキメで「俺がお前を死なせない」と言ったくせに別班の任務としてここに居ると言おうとしてる憂助に「言うな!殺されるぞ!」と叫ぶだけのFさんですわ。死なせないって口だけですかと。

で、日本に恨みなどないというベキだけど、最期に妻が残した言葉が「息子を頼む」ではなく自分たちをこんな目にあわせた者への「復讐」であったということは、そこがこのドラマの落としどころになるのかな。
別班が動いている目的はテントが企てているという日本を標的にしたテロの阻止であるわけで、でも当のテントにそんな計画はなく、テントが日本でテロを起こすという「噂」の発端がベキの復讐相手と重なるのであればテントと乃木が手を組むのは必然でしょうし、「お父さんと力を合わせてお母さんの敵を討つ」となれば「乃木憂助が自らの運命に挑む大冒険の物語」というナレーションも納得だしな。