斜線堂 由紀『君の地球が平らになりますように』

斜線堂さんのお名前は「楽園とは探偵の不在なり」で知り、続いて「廃遊園地の殺人」が既読作なので私の中ではミステリー作家さんとしての認識で、なので帯には「恋愛小説集」とあるもののミステリーであることは前提だと思い込みこの作品を手にしたわけですが、ふっつーーーーーーーーーーーーーーーーーーーに恋愛小説でした。ミステリー要素皆無。
いや普通ではないんだけどね。5編が収録されていてうち3編の主人公が完全に狂ってるし。

で、私は恋愛小説に興味は全くないんですが、ホストと結婚して大団円を迎えるために風俗で金を稼ぎ担当ホストの「エース」であり続ける女の前に突如現れいきなり50万のシャンパンを入れたライバル女が生き別れた姉だったという、このあらすじだけで情報てんこ盛り(笑)すぎる「転ばぬ先の獣道」が超アタリでした。この作品めちゃめちゃ好きだ。