『リバーサルオーケストラ』最終話

これぞ大・団・円!!!
なにからなにまでかんっぺきな最終回にスタンディングオベーションをおくります!!!

なにからなにまで完璧だとは言ったものの、欲を言えば高階のカルメンはもっとしっかり聞きたかったし見たかった。
でもこれは常葉朝陽と谷岡初音が率いる児玉交響楽団の成長物語であるわけで、高階フィルが演奏順を代わってくれた時間を使ってチャイコフスキー交響曲第5番の指揮をしてもらうために初音が朝陽を迎えに行ってるわけで(「市内」だけあって新ホールと常葉酒造と練習場の距離はさして離れてなかったみたいだけど、走りだそうとした初音の前にキキーッと車を停めて「早く乗ってください」と言う小野田が華麗なドラテクを披露し朝陽の居場所まで運んでくれると思ったのにー!)、これでいいんだよね。最後までしっかり「玉響の音楽」に焦点がバッチリ合ってるってことだもん。

朝陽のゴタゴタも「めんどくせーな!」と言いたくなったけど、演奏順を代えることを快く了承してくれる高階フィルと三島マエストロには「王者の余裕」を感じたし、ていうか結局のところ玉響を愛しすぎる朝陽の一人相撲でしたってな事情だったとかバカバカしすぎてとても良い。

さらにそのゴタゴタの元凶である本宮を「玉響の音楽」で落としちゃったらもうなにも言うことはないわな。
玉響に好意的なひとたちの賛辞よりも本宮の「チャイコフスキーの・・・何番だっけ?」のほうがいかに素晴らしかったかを物語っているわけで、本宮は最後にとてもいい仕事をしてくれたよ。

彰ちゃんの落としどころも最高だったー!。高みを知る音楽家同士のやりとりとしても、父と息子のやりとりとしても、彰ちゃんよかったね彰ちゃん!と、実は最終回で最も目頭が熱くなったのはこの場面でした。
登場時は闇の王子のようだったのに、いい人だらけのこのドラマのなかで彰ちゃんが最も癒しキャラとなるだなんて予想できた人がいるだろうか。

三島マエストロ的には常葉朝陽という若き才能と谷岡初音という天才との共演として“高階フィルで振る”ことが目的であって勝敗はどうでもいいとまでは言わずとも余興のようなものであったとしても、「三島光太郎がマエストロを務めた高階フィル」が「負ける」ってのはそれなりに気を遣う状況になりそうなわけで、フライトの時間に間に合わないからと結果を聞かずに会場をあとにしたってのは実に気の利いた描写であった。三島マエストロ、とことんカッコよかった!。


そこまで見るようになったらきりがないから配信を使ったスピンオフには絶対に手を出さないと決めているし、なかでも「続きはHuluで!」には滅びろ!!!とすら思ってるんでお試しなら無料とか関係なしにHuluだけは論外なんですが、ビハインドオーケストラ見た過ぎて血反吐はきそう・・・・・・。