『大奥』「五代将軍綱吉・右衛門佐編(7)」

壮絶な人生だったな。綱吉はもちろん吉保も。
綱吉の最期は吉保の手に掛かって、ということは知ってはいましたが、まさか「その一言」が理由になるとは思わなかったし、桂昌院と吉保の関係の背景に吉保のそんな想いがあっただなんて、桂昌院が「この傷さえなければ」と言う傷は上様から貰った愛の証であると解ったあとでは初めて会った瞬間から「上様に恋をしてた」右衛門佐の「長年の夢が叶って流した涙」がなんていうか・・・おままごとに思えてしまったほど。

これだけ想ってくれているひとがずっと隣にいるというのに「跡継ぎを産むことを求められる地獄」からは逃れられない殿様と、「跡継ぎを産むことを求められる地獄」で生きる上様のそばにいることしかできない側近という意味では家光と有功と綱吉と吉保の関係は近しいものがあるけれど、どちらのほうが辛く苦しいのだろうかなどと比べても意味がないことを考えつつ(「月のものなどもうとうに来ていない」とハッキリ言ってるのに神仏に縋ることでどうにかなると思い込んでる狂った父親の存在はまた別の話として・・・)、佐の「本心(愛)」を知った綱吉が父と有功の呪縛を文字通り『脱ぎ捨てて』(父が縋る打掛を脱ぎ捨てる綱吉の後ろ姿からのまさに「重荷を下ろした」笑顔が素晴らしかった)少女のようなテンションで佐の元へ駆けつけたら佐は静かに死んでいた、からの吉保の背中を押したのが「種付けのための閨しか知らなかった佐が上様に与えた「損得抜きの慈しみ」」であり、そして佐よりもはるか前からずっと、誰よりも深く「上様に恋をしておりました」という吉保は、殺すことでようやく上様を我が物にできると言うかと思いきや「佐殿とお会いになれましたか」と上様を抱きしめる・・・と、これがまあ・・・展開・流れとして容赦がなさすぎて、役者たちの見事な好演・怪演と合わせてただただ圧倒される一方の綱吉・右衛門佐(+吉保)編でした。

そら吉宗様も熱中して寝れねーってもんだよな!(って吉宗様ナチュラルボーン傑物すぎるw)。


って、村瀬・・・?村瀬殺られちゃってません・・・・・・?敵とかいなさそうなのになんで村瀬が・・・・・・?。