『罠の戦争』第6話

陳情記録のなかから蛯沢兄の記録を抜き取るという蛍原の行動がこの先どこでどう爆発することになるのかとハラドキしていたというのに、ふっつーに「鷲津に見せて(報告して)」て、『あの時の状況』を蛍原とともに思い出した鷲津はどうするのかと思ったら「そうだったのか」と言うだけでとりあえずは終わりっぽくて拍子抜け。
一度会った人の顔と名前は忘れない能力保持者であることをわざわざ台詞として説明したぐらいなので、「蛯沢」というどちらかといえば珍しいほうであろう名前であることだし当初は忘れていたにせよ早い段階で思い出していて、その上で「蛯沢眞人」を手元に置いてるんだと思ってたんだけど、ふっつーーーーに「忘れてた」ってんでびっくりですわ。

そんで眞人には研究に戻りたければ力になると言う一方で直当たりで陳情しにきた地元民には「力になれるかはわからないけど」と言いつつ名刺を渡し銀行を紹介し、それを見てた眞人に「兄の相手が鷲津さんだったらな」と言わせるとか、これをどう受け止めればいいのか。

500万の裏金を渡したり情に訴え涙を流したり「犬飼と同じこと」をすることになってるのは「復讐のための力を得る」という理由で(自分自身に対して)正当化してるんだとしても、自分がしたことを解っていながら眞人に対してそれを言わないならばそれは鷲津も蛍原も息子の事件を隠蔽した奴らと「同じ」だという自覚があるのか否か。

政治家なんていつでも辞めてやる、大事なのは家族だけだと威勢のいい啖呵切るのは結構だけど、でもあなた血税を払う国民の投票によって選ばれた「代議士」なんですよ?立候補の動機が100%私欲であったとしても当選したら「国民の代表」なんですよ?当選してまで私欲オンリーで、その結果「辞職」となったらまた税金使って補選が行われるんですよ?それ解ってます??と思うわけでさ、でも表向きは陳情に対して親身になって応えるし餅つきやら葬式やらに足を運ぶことで「鷲津先生」への好感・信頼は積みあがっていくわけでしょ?。
鷲津の頭のなかにあるのは「復讐」だけなのに、皮肉だよね。

で、いよいよ明らかになりそうな息子を突き落とした「犯人」については度々会話の中でできてた「鴨井の息子」で、鴨井に頼まれたにせよ鴨井の弱みを握るためにせよ隠蔽を指示したのも幹事長ってことで決まりだと思うんだけど、でもまだ残り話数があるんだよなー。

鷲津の妻に「鴨井大臣のような力が欲しい」と言わせたのは鴨井が隠蔽すると決めた理由としてその「力」を手放すわけにはいかないとするからだろうと予想するけど、どんな理由であれ「隠蔽」した(しようとしている)からにはそれを貫く強さはあるよね、この人は。
そのバックには幹事長もいることだし、「犯人」と「その協力者」が解ったからといってこれまでのように鮮やかに復讐をキメるというわけにはいかなそうだけど、そこに幹事長の力を削ぎたい総理が絡むとしても「復讐」だけで残り話数を引っ張るのは難しそうなんで、やっぱり最後は「蛯沢眞人」の話になるのかな。
だとしたら眞人はもう兄を担当したのは鷲津であると知ってて(悟ってて)、「復讐」することを選ばなかった、つまり鷲津との対比としての存在になりそうかな。

加えて今回「頼りになる友人」感をバリバリ出してた鷹野が最後の最後で熊谷の肩をエロく抱きながらニヤリと笑って「幹事長を潰してくれてサンキュー鷲津!でもお前はもう用済みな」と言いながら鷲津代議士のスキャンダルのゲラを見せたりしたらわたしは喜びます。