『罠の戦争』第5話

これまでは復讐といってもなんだかんだで鷲津(とその仲間たち)に「(正)義」があるという描かれ方だったけど、権力を持つ相手に復讐できるだけの「力」を得るという目的で出馬を決意した鷲津が「犬飼と同じことをする」のを見せられるのは、気持ちとしては苦しいけど展開としては面白くなってきた。

かつて犬飼の命でそれを届ける役目を負っていた鷲津が、幹事長に言われた「実弾500万ばらまき」を行うのか、自分と同じことを秘書の誰かにさせるのか、ここが最初の「分かれ道」で、貝沼に金を届けさせる・・・と見せかけて状況をひっくり返すってのがここまでの鷲津の“やり方”で、絶妙すぎるタイミングで警察に「現場」を抑えられてしまった・・・と思ったら中身は金ではありませんでしたー!スパイを釣って操ってる人物を炙り出す作戦でしたー!ってところまでは「やっぱりね」だったのに、視聴者の見えないところで賄賂は渡されたってんで鷲津が「そっちの道」を選んだことを知り、そして最後のお願いをありきたりな政策ではなく「自分の言葉」で伝えようとする鷲津に、その演説内容で届くと思ってるなら政治と地元民を舐めすぎだろうと思いながらも動機はどうあれ「人として」は信用できるのだろうと、“立候補の動機は完全に「私欲」なんだよな”というモヤモヤは消えた・・・・・・と思ったのに、この時鷲津は「犬飼さんだったら土下座して涙を流すんだろうな」と考えてて、そしたら「泣いてた」ってマジかよと、一線越えたどころじゃねーじゃんこの男・・・とうすら寒くなりました。
そうだよこの背筋ゾッとする感じが「戦争シリーズ」だよ。

犬飼に続いて総理を疑うも、当選して「権力」を使って警察の偉い人に直当たりしたら「幹事長ですよ?」と言われたもんだからガーン!!となった鷲津さんですが(鷲津さんわりと思考回路が単純よねw)、この段階で「幹事長」が浮上するとなるとそのセンはないかなー。
てかいくら「被害者の父親(一般人)」が「被害者の父親(国会議員)」になったからといって幹事長が黒幕であることをこれほどあっさりペラってしまったとなると「隠蔽とはなんぞや?」ってなことになるわけで(まあ一般人ではなく議員であれば「幹事長」の名前を聞けばいい加減黙らざるを得ないだろうと思ったんだろうけど)、幹事長が何らかの関わりをもってるにせよ泰生を突き落とした「犯人」は幹事長の関係者ではないんじゃないかなーと。

そして蛯沢兄の陳情の記録を抜き取って自分のデスクの鍵がかかる引き出しにしまうという蛍原が行った“隠蔽”がこの先どこで明るみにでるのか(てっきり抜き取ってシュレッダーにかけて「証拠隠滅」するのかと思ったのに紙1枚をそのまま引き出しにしまうとかなにやってんのこの女。こんなの何かの折にぺらんと床に落ちるに決まってるじゃないかー)、この時限爆弾によってダメージを喰らうことになるのは「誰」なのか、可南子が度々思い出してる過去という火種もくすぶってることだしいよいよ戦争シリーズの新作を見てるという実感が湧いてきたー!。