『プリズム』最終話

皐月と陸と悠さんの物語としても、杉咲花と藤原季節と森山未來の演技としても、つまりドラマ的には前回の修羅場がクライマックスで、あとはもう静かに三人それぞれの道を歩いていくのだと、植物に携わる者として想いは繋がってるし、時折交わりながらその道はずっと続いているのだと、そういう終わり方であることはいいんだけど、それにしてもぼんやりとした最終回で、森山未來が演じる白石悠麿が陸と皐月の前に現れ、陸と悠さんとの関係が明らかになったあたりのキリキリした感じはどこへやら、終わってみればふわふわしたドラマだったなという感じ。
わたしにとっては『ガチで色気の蛇口を全開にした森山未來』を堪能するドラマでしかなかった。

だってなにこのパートナーシップとか男性の産休・育休所得とか、このとってつけたような描写はなんなのさ。
バイの夫に人生を狂わされ娘の結婚も破談になったけど、娘が手掛けた庭園で元夫とそのパートナーと談笑してる姿を見た娘に「こんな景色が見られる日がくるとは思っても見なかった」と言わせるだけで梨沙子のフォローとしては充分なのに、訪問介護先でセクハラ言動をされつつもそれに乗っかる形で若い同僚の男性に好意を告げられ、娘の友達の結婚式でブーケをゲットって、なにこの梨沙子の人生はまだまだこれからだ描写は。

でも繰り返すけど森山未來の色気をジャバジャバ浴びることができたので、見てよかったとは思う。
最終回も大学の思い出の場所で陸とちゃんと別れるときの悠さんカッコよすぎて、陸はよくお別れできたなと感心したもん。まあわたしとしてはやっぱりやだー別れたくないよーって泣いて縋って悠さんを困らせてほしかったんだけどw。