『オールドルーキー』

これ完全に現代(現在)の設定ってことでいいんですかね?。貯金してなかったり、コーチになるためにはライセンスが必要であることに考えが及ばなかったり(さすがにそれを知らないってことはなかったけど)、セカンドキャリアについてまっっっったく考えてない馬鹿(妻子持ち)が今のサッカー界にいるとは思いたくないんだけど。
でも代表に選ばれてたのが坪井ちゃんのいた時代だと考えると、20年?とかそれぐらい前が全盛期ってことになろうわけで、まあサッカー選手としてはふた昔は前の考え方とか価値観で生きてるタイプの人間と考えてよさそうだけど、でも選手でいる間に協会がセカンドキャリアについての講習やらなにやらをやってるはずで、今更あたふたしてるってことはそういうものは自分とは「関係ない」と思ってたんだろうから、もう一度言うけどただの馬鹿でしょ。
しかもその馬鹿を演じるのがこの人ですからね。虚無まではいかずとも「無」にはなったよね。

わたしは役を演じる姿勢がマトモであり役として素晴らしい演技をしてくれるならば役者自身の人間性はどうでもいいと、もちろん好き嫌いはあるので見たくない人はいるけど基本的にはそういうスタンスなのですが、さすがにこのピュアピュアサッカー馬鹿はキツイなーというのが初回の感想です。

だってこれ、毎回異なるスポーツ選手の問題やら事情やら心情やらに寄り添うドラマになりそうじゃん。その問題やら事情やらはアスリートによってそれぞれにせよ、最終的には主人公の愚直さによって解決するってなパターンっぽいじゃん。
5000万のCMに拘るスター選手ってのと、主人公が本気でJ1に復帰して5000万ぐらい稼げるつもりでいたことを繋げるのかと思いきや、実は憧れてましたってなにそれ。台本に「クシャっと笑う」と書いてあったであろう横浜流星のカッコつけ笑顔はさすがだったけど(そしてその顔を“真似”する主人公でスンッとなった)。
暴走刑事とか俺達がアバランチだ!とか、そういうのなら構わないってかむしろ追い風になるかもしれないのにここで「いい奴」はなんていうか、皮肉よね。

でも4キャップとはいえWC出場をつかみ取るゴールを決めた選手ならばサッカーファン以外の知名度だってそこそこあるだろうし(モデル的には岡野かなと思ったけど、でもこの主人公には野人と呼ばれるほどのインパクトでありキャラクター性はなさそうだから、とすると李忠成あたりかなー。あのヒーローインタビューとかそれっぽい)、(こちらは内田がモデルであろう)横浜流星が演じたブンデスリーグで活躍してる日本人トップ選手に「憧れ」だと言わしめるほどの“元選手”で、解散する羽目になってしまった元チームメイトや関係者に一声かければ喜んで手を貸してくれる人間性があれば引退後の人生に手を差し伸べてくれるひとは少なからずいそうなものなのに、誰にも相手にしてもらえなかった(誰からも連絡がなかった)ってところはなんかリアル。

あと「すべてのアスリートにリスペクトを」とか言っておきながら、土下座してる元アスリートを衆目のなか放置して逃げるあたりもw。
まあこの会社、芳根ちゃん演じる若手が“仕事が出来る”とされてるみたいなんで、マネージメント会社としてのレベルは推して知るべしですがw。


というわけで、ひとまず中川大志くんメイン回までがんばりたい。