『ナンバMG5』最終話


前回のあのラストから最終回はどうなってしまうのかと楽しみにしてましたが(不安は皆無。作品に対する愛情がビンビン伝わってくるこのドラマの制作チームに対しては信頼しかないんで、とにかく楽しみしかなかったです)、わたしのなかにあった「家族に嘘をついてる剛が悪い」というそもそも論に対して父ちゃんが「お前は嘘をついてたんじゃねえ、(俺達に)つかされてたんだ」と言い切った瞬間泣いた。ちなみにこの時開始5分(笑)。

いやあもうさあ、猛に「じゃあ出ていけ」と言われて剛が松を連れて出て行ったあと、父ちゃんも母ちゃんも剛に言われたことを自分なりに考え向き合おうとする様子は見て取れてたんで認めてくれるだろうとは思ってたけどさあ、「自分たちが息子に嘘をつかせてた」なんて境地にいくとはこう言っちゃなんだけど脳筋夫婦を舐めてたというか、シンプルに感動しちゃったわよ。
そう、「シンプル」だった。ド直球と言い換えてもいいけど。
この潔さはやっぱり脳筋夫婦だからだろうな。剛の問題を「親からの期待という名の価値観の押し付け」と考えればかつて子供だった大多数の人にとって「他人事(ヤンキー世界の話)」ではなくなるだろうと、このドラマにはそういうメッセージも込められているのかなと思いながら最終回まで見続けてきたけど、その意味ではこれほど物分かりのいい親はそうそういないだろうから。
剛の秘密バレがじわじわと近づいてきた中盤以降、家族ってめんどくせーなと思ったりもしたけれど、それでもやっぱり親は最強の味方なんだなと、やっぱ難破家最強!!で終わってくれてホッとしたし、うれしかった。
まあ退学改め停学が解けて登校初日の剛に来んなって言われたのに家族総出で校門の前でワッショイ!するのはどうかと思ったけどw。あいつら全然わかってねえw。

警察まで迎えに来てくれた父ちゃんと母ちゃんはそう言ってくれたけど兄ちゃんは認めてくれなくて、そこはまあ警察が出動した白百合での騒動の“発端”は猛にある問題がまだ解決してないんで、このあと兄ちゃんとの和解イベントがあるんだろうと思ってみてたんだけどさ、案の定とんちゃん(最終回にして気づいたんだけど、まみーぬととんちゃんってファイトソングのコンビじゃん!わたし気づくの遅っ!!w)が再びちょっかいだしてきて(なんで俺のところにはクズばっか集まってくるんだと嘆く剛にとんちゃんが「はたから見ればお前も同じクズだし、クズだからクズが集まってくるんだ」と正論かましてたけど、これは吟子がクラスメイトの眼鏡女子に言われたことと同じだよね。みんながみんな剛(の人間性)を肯定してくれているのではなくそういう視点もあるんだってことを織り込むところもわたしがこのドラマを評価する理由です)、そこへ伍代から知らせを受けた猛が「ここぞ」のタイミングで割って入って光速ボッコでぶっ倒し、剛に「お前は変わったんだな」と言ったあと、「いや、最初からお前は俺(や両親)とは『違った』んだな」だなんて、また泣いたわ。

これ認めんの辛いよな、兄ちゃん。剛のこと自分の分身みたいに思ってたと思うのよ。そのつもりで生きてきたのに自分とは「違う」んだと、最初から「違ってた」んだと、そう認めるのはキツイと思うの。
でも「おめーの話もろくに聞かねーでよ、ひでえこと言っちまってごめんな」って涙目で言える兄ちゃんアンタやっぱり最高に強いよ!!!無職だけどな!!

って思ったのがシャバ憎スタイルで学校に行く剛に胸パン返しされつつ「兄ちゃん、仕事探せよ」というオチに繋がったよwww。めっちゃ笑ったw。

でさあ、ていうかさあ、(俺らに任せろと剛を逃がしたくせに、結局クズどもを剛に追いつかせちゃってる伍代と大丸なにやってんだよ?ってのはそれとして)この猛と剛の和解に立ち会う大丸と伍代なんだけどさあ、大丸は真正面からしっかりと「見守る」って感じなのに対して伍代は視線は向けずに聞いてて、でも立ち去る猛と剛を背中で見送りながら目元をスッと拭ってんの!!伍代泣いちゃってんの!!最高でしょ!!!。

伍代は猛が剛になってほしかった、なると思ってた、なってると思い込んでた「市松のアタマ」であるわけで、その伍代と猛の微妙な関係性もよかったよねえ。
特にそこを掘り下げて描くようなことはなかったけど、ちゃんとここにも「繋がり」があるのはわかるし、猛と剛の間に伍代(と陣内)がいたことで、話に深みがでたところはあると思う。
そこそこの日数泊まらせてくれたっぽいのにお礼は「落花生一袋」な母ちゃんはアレとしてw、さりげなく落花生を置いていこうとしてるんだけど結局強引に持たされちゃって、でも公園で猛を殴った勢いで落花生を置いていく(捨てたとは言うまいw)伍代さんの巧みさと拾って食う猛の流れもよかったわーw。

「藤田さんを巡る恋のライバル」という関係性はいつの間にかなくなったというか、剛の秘密、抱えてるものの重さを知ったことで「ツレ」にシフトした大丸は、ともすれば重くなりがちなところをいつも明るくしてくれて、伍代と大丸の対照的な存在感もとてもよかった。
休みの日や放課後に剛たちとツルむのはいいけど難破君の退学撤回を要求する立てこもり(シャイニング普通にビビったしくっそ笑ったww)でも生き生きとガヤしててw、大丸お前自分の学校行ってる??学校に友達いないの??とは思うけどw。
てかどちらかと言えば大丸のほうが話やすいように思うけど、吟子が連絡するのは伍代のほうなんだろうなーってのはとてもよくわかるw。


最後はしっかりヒロインムーブを決める藤田さんでしたが、立てこもりのときひとりだけヘルメット着用で「らしさ」を見せてくれたし、大満足・大納得の最終回でした。
初回はどちらかと言えば否定的な感触だったことが信じられないぐらい面白かった。今期ぶっちぎりのNO.1です!!!。


松さんについては来週松さんSP(という名の総集編でしょうが)があるそうなので、まだ書かない。もう1回松さんを見られるだなんてめちゃめちゃ嬉しい!!!。