『元彼の遺言状』第10話

無実の人間に罪をきせたことによる自責の念から自殺しましたと麗子は言うけど、なにも言わず・残さずに死んで、それでも住民たちが真実を明かすことがなかったら田中守はおそらく犯人とされたままじゃん。自首はもちろん自分がしたことを言い残して・書き残して死んだら総出で「隠蔽」した住民たちの暮らしを壊してしまうことになるからなにも言わず・残さずに死にましたと、それはまさに「自責の念」なのでしょうが、繰り返すけどあのまま住人達が知らぬ存ぜぬを貫いてたら田中守は有罪になった可能性が高かったわけで、結局のところ田中守のことなどどうでもよかった、ってことだよね。「悪人はいませんよ、今は」とかどの口が言うのかと。
証拠はないって言ってんだから白を切り通せばいいのに、それすらできない中途半端な住人達がクズでしたってだけの話。

そっちはなにも期待してなかったんでどうでもいいんだけどさ、文無しで逃げ出した田中守が篠田ナンタラになるまで、透明人間として生きるしかなかった6年間で使った「偽名」の身分証はどうやって手に入れたものなのか?ってことは気になる。ぼんやり見てただけなんで曖昧な記憶ではあるけど、運転免許証とかパスポートとかなかった?。
出来にピンキリはあるでしょうが偽造身分証を手に入れるのってお金が掛かるよねえ?。栄治に雇われてたときと今現在麗子の世話をする篠田しか知らんから二人と関わる前の数年間どこでどうやって生きていたのかわかりませんが、あれだけの数の身分(証)を買うための金をどうやって作ったのかと思うんだけど。
「透明人間」として生きるしかなかった悲劇性を強調し訴えられてもあれだけ大量の偽造身分証を所持しておいてなに言ってんだ?としか思わんわ。

そして篠田の判決を見届けにきた富治に「しのだをたのんだ」の暗号を見せてのやりとりって、あの暗号を書いたのは栄治ではなく富治ってことなのか?。
というか、学生時代に麗子とつきあっていた「栄治」は「富治」だったってこと?。
その判断を視聴者に委ねるという仕掛けは嫌いじゃないけど、ここまで雑描写を積み上げてきたこのドラマに対しては今更なに言ってんだ?アァン?としかならんぞ。