『アバランチ』第6話

ああなるほど。羽生が指名手配されるのは手塚とおるの戸倉を狙撃した「テロ」の犯人として、ということになるのか。
さらにその様子を極東ジャーナルが「アバランチ」として配信すると(だからあの特製マスク(後頭部に装着する部分があんな形状になってるとは思わなかった)を拾うカットがあったのか)。
これまでアバランチがとってきた手法が今度はアバランチを追い詰めることになるのだと。なるほどなるほど。
そしてそこでアバランチに興味を抱いて取材をしている田島亮くん演じる週刊誌の記者が「これはこれまでのアバランチとは違う」と気づくのかな。
加えてエピソード0で描かれた和泉父娘の視点もあるし、間にエピ0を挟む2部構成にした理由、その成果は今のところはしっかり「見える」。
羽生たちですら若干の恐怖混じりで「あいつらなんなんだよ」と言うしかない極東ジャーナルという「本物」が出てきたことでこれまで以上に勝ち目なくない?感が強まったけど、仕置き人やってた時よりは俄然面白さが増してきた。
アバランチには大山を文字通り「この世から消す」ことはできないだろうけど、巡り巡って極東ジャーナルによって「処理される」ことはありえるだろうから、それぐらいダークなオチを期待してる。


しかしガルシアはなんのために日本に戻ってきたんだろう。戸倉に偽情報を吹き込まれて羽生たちを裏切った、自分も嵌められたんだと羽生に言いたかったにしても、それ身の危険と引き換えにしてまで伝えなきゃダメなことか?としか思えん。実は重要な情報を伝える目的があったとしても極東ジャーナルですらそれを聞き出せないまま処理しちゃったってんじゃ結果として「自分も嵌められた」ことを羽生に伝えただけってことになるわけで、そのために殺されるとかアホすぎません?。

それに、ピカピカ靴の戸倉に対し西城パパはかつて靴をボロボロにする刑事だったことが、その違いがこの先状況をひっくり返すカードの1枚になりそうだけど、戸倉の靴がピカピカであることを社長令嬢に言葉にして言わせちゃうところが蛇足だなとは思った。そこは靴に水が撥ねたもんでハンカチで拭くカットだけで充分でしょう。

ていうか、羽生の住民票がまだこの工場にあるってのに驚いた。いずれ身バレすることは想定してるだろうに、そしたらその時社長や娘に少なからずの迷惑が掛かることぐら予想できるだろうに、まだ工場との「繋がり」を公的に残しているどころか社長令嬢から連絡が取れる状態を保ってる『甘さ』にビックリですわ。
ていうかアバランチが羽生だって社長令嬢にバレてて笑うw。マスク着けてるだけで外見も声もそのまんまなんだから見る人が見れば判るってことなんだろうけど、バレてると思うと「判断は見ているひとに委ねる」「俺たちがアバランチだ」とか恥ずかしくない?ww。


2部になって対立構造が明確になったことで面白さが増したとは書きましたが、そういう脚本の粗は相変わらず気になる。
ただでさえ米軍とも関係している非合法裏組織との戦いなどという荒唐無稽な話に突入するわけだから(この荒唐無稽さは好きよ)、脚本にはもっと緻密さがほしい。