『SUPER RICH』

ふくざつー。

この作品のキャスティングに思うところがありまして、他人のふんどしで相撲を取るやり口はいかにもフジらしいと呆れつつ、そのふんどしが大好きな作品だもんで呆れるだけでなく怒りってんじゃないんだけど、嫌気のようなものがあるんですよね。
そんな気持ちで初回を見たわけですが、面白かった。生まれた瞬間から金持ちの人間が一瞬で無一文になる初回が面白かったんですよ。
これからどうやって金を稼いでその金をどう使うのか、というテーマも、そんなドラマを主演・江口のりこでどう描いていくのかも、興味がある。
それでもキャスティングに対するもやもやもやもやした気持ちが消えないんだよ。

もう名前出しちゃうけどさ、赤楚くんはここまでのステップ的にも事務所の発言力的にも、主演・江口のりこの隣に立つ存在として妥当なキャスティングだと思う。2クール続けて連ドラ出演とかいつもながらトライストーンの攻め方エゲつねーな・・・とは思いつつ、江口さんとの相性も含め初回にして早くも役に「ぴったり」と思えるし(学費を稼ぐために2年が加算されてるあたり、赤楚くんの実年齢に合わせての設定か?)、町田くんとセット扱いでなければ素直に喜べる。

一方の町田くん。初回は「四人で一組」扱いの部下の一人ってな感じで特に町田くんである理由も必要性も感じられなかったけど、中村ゆりさんの「親友」ポジションと並ばせての描写だったし、“今の”町田くんをキャスティングするからにはそれなりの役であろうと、志田未来ちゃんの生意気なインターンへのアルカイックスマイルでその片鱗が見えたし、奈落の底に落ちてしまった「衛さん」に対し町田くんの宮村空がどう接していくのかこの先が楽しみだと、赤楚くんとセット扱いでなかったならば素直に期待ができる。

どちらか片方だったらよかったんだよね。
つまり『フジテレビが』『下心ミエミエで2人をキャスティング』したことは言葉選ばずに言うとムカついてんだけど、ドラマは面白そうであることが「ふくざつー」なのです。

そんなもやもやを吹き飛ばしてくれるぐらい面白いドラマになって、そのなかで2人がいい役いい演技をしてくれるならばそれは嬉しいことなんだけど、でも安達と黒沢を「まだ」上書きしたくないんだよ。
初回を見た限りでは上書きではなく別フォルダに保存できそうではあるけど、それは2人の絡みがなかったからで、本格的に絡むようになったら『フジテレビなんで』なにやらかすかわからないという不安を抱え続けることになると思うと、マジでふくざつ。でも見ないという選択肢はない。


氷河衛が関西弁で話すことが気になったんだけど、これどんな設定なんだろ。
それに銀行にあれだけ大口叩けるぐらいだから700億ぐらいもってんのかと思ったら不動産やらなにやら全て含めて個人資産7億って、『金持ち』のスケールが予想外の小ささで拍子抜け。オリジナル脚本らしいけどちゃんと設定練ってる・・・?という不安は無きにしも非ず。

それから江口のりこの脇に松嶋菜々子って違和感バリバリなんじゃないか・・・?と思ってたけど、このポジションの松嶋菜々子が案外悪くないってか、登場するたびにお腹空いてない?っつって美味しいもの食べてる役で笑ったw。