『TOKYO MER~走る救急救命室~』第2話

事故現場に現れて状況を一瞥しただけで冷静に指示を出す頼もしさ、患者たちにかける声のトーンと微笑みに、オペシーンの聞きとりやすさと手際、鈴木亮平の救命医役はいいと思うんだよね。進藤先生や朝田龍太郎タイプのスーパードクターと、コトー先生やサクラ先生タイプの人に寄りそうドクターのハイブリッドといった感じで、無鉄砲マンであることを抜かせば医療ドラマの主人公としては安心して見ていられる。
初回の感想で主役には華が必要だと書きましたがそれは内容のトンチキさに負けないための華であって、(なにをもって「普通」とするのか問題は置いておくとして)普通の医療ドラマであれば、例えば腕はいいけど病院内政治はからっきしの鈴木亮平と出世欲バリバリのイヤな奴だけど腕はいい賀来賢人のコンビの下で研修医をやる中条あやみとかさ、そういう普通のドラマでよかったのになーと2話まで見て思う。

ギリギリ間に合ったから「死者ゼロ」をキープできたけど、さすがに“あの”研修医にオペをさせるとかありえないでしょ。2話にして早くも鈴木亮平が来てくれた瞬間の『無敵感』は出来上がってるんでその前フリとしてこれぐらいのドキドキハラハラ展開が必要なのはわかるけど、そもそもこの研修医メス持ったことあんの?ってレベルじゃん。
初回を見てこのドラマに「ありえない」という感情というか観点を持ち込むのは無意味だとは思ってるけど、いまにも落ちそうな鉄骨の下で処置始めんのは「そういう主人公」だってことで理解するとしても、医術において賭けみたいなことはしないでほしい。音声は共有されてたみたいだからオペの様子は最低限把握できるからの判断ということなのでしょうが、だったら元妻であることが明らかになった仲里依紗に「比奈先生は優秀だけど医師としての思い切りに欠けるところがあると思ってた。それをあなたは見抜いてたんでしょ」的なことを言わせて、喜多見が弦巻比奈をMERに推薦したのは志望動機=人間性を認めたからだけでなく医師としての能力も見込んでるからだとフォローするとかしてくれないと。

ていうか次回はたてこもり事件にMERが出動すんの?なんで?。毎回大規模な事故が起きるのもどうかと思うけど、たてこもり事件にまで出張るのはさすがにしゃしゃりすぎじゃない?。