『桜の塔』第5話

桔平生き生きしてんなあ(笑)。

1.2話で上條が自ら悪事に手を染めていたのはここで父親の仇である千堂からお前も俺と同じ「サッチョウの悪魔」だと言われてしまうための(脚本の)仕掛けだったのかってなことで納得ですが、スイッチ入った桔平と比べたらタマキングはまだまだだなーという感じ。役としてではなく役者として。膝あたりを蹴られて崩れ落ちるように倒れたタマキングの倒れ姿はなかなかよかったけど。
よかったといえば斬鬼さんこと松田賢二さんもとてもよい雑魚具合。

で、椎名桔平演じる千堂がここで「本当の貌」を見せたということは、千堂を失脚させ「親父の敵討ち」ができたと思いきや千堂の背後に誰か、もしくは権力の存在があって、千堂ですらそいつ(ら)の「駒」でしかなかったってんで第二部は「真の敵」と戦うことになるのだろうと思ったのに、千堂に完敗し、改めて出世のためなら手段を選ばない「サッチョウの悪魔」となるべく気持ちを新たにしての第二部、ということか。

すべてにおいて千堂のほうが上手だったこと自体はいいんだけど、それにしたって上條が用意した証拠・材料が全てひっくり返されるとか、この人には到底敵わないという意味で上條の小物感が強すぎて。
1.2話の悪事などなく、父親の敵を討つという目的のために突き進んできた熱血主人公が今までのやり方では千堂を失脚させることはできないと悪魔に魂を売る決意をし、第二部からは冷酷で冷徹な人間になりますということなら闇落ち展開を歓迎できるだろうに、1.2話で既に「警察のトップになるためなら自ら犯罪を生み出すことも辞さない」とかやっちゃってんだもん。だから今更でしかない。しかも小物なのに。

まあ、第一部の前半と後半では全く別人のような上條なので、本来の上條は4.5話の熱血野郎であって、富樫と馳が知ってる「同期の上條」はソレであって、ここまでは「手段は選ばない」と言いつつも「本来の上條」を捨てきれていなかったということなのでしょうからマジで「サッチョウの悪魔」になろうとしている、もしくはなってしまった上條を富樫と馳はどう見るのか、どう接するのか、という視点で楽しめそうではありますが。


ところで「サッチョウの悪魔」の「サッチョウ」って「察庁」でいいんだよね?「薩長」じゃないよね?。