『魔進戦隊キラメイジャー』エピソード30「誇り高き超戦士」

EDとあわせてはーさん回はコント回になるんだろうと確信の勢いで予想してましたが、普通に感動してしまった。
ボスでもなければおやっさんでもない、キラメイジャーの『サポーター』である博多南無鈴という人間をフィーチャーする回として、これはもう完璧といっていいだろう。
適材適所と言ってしまえばそれまでだけど、無鈴にとってそれは「キラメイジャーのため」ではなく、もちろんそれもあるんだけどこれが「自分の為すべきこと」であると、そして「それは自分とオラディン王との約束」であるのだと、その「博多南無鈴の物語」に感動したわ。

前線で戦ってる戦士たちだけでなく、戦いを支えている者たちもまた戦隊の戦士であると、当たり前のようで忘れがち、見失いがちなそのことを、こうまでまっすぐに描いてくれると「主役」になれない、なりたいわけではない子供たちにも伝わるんじゃないかな。

そしてそのうえで、というか「たったこれだけ」のためにしっかりキラメイゴールドのスーツを作ってるところが最高すぎる。もしかしたらスーツを作ったわけではなくなんらかの加工とか映像処理の賜物かもしれませんが、それでもキラメイゴールドが「これかよ(笑)」ってところが最高だし、なによりも最高なのはそのキラメイゴールドが「宝路の願望」だってところ。結果的には(話の流れ的には)宝路とマブシーナは無鈴のことを誤解してたってことなんだけど、そこには無鈴に対する愛しかなかったもん。

オラディン王との過去エピソードも素晴らしいってか、兄ちゃんが仮死状態?になって異星人に連れていかれるなんて状況の時点でパニックになってもおかしくないのに、少しでもにいにの待遇が良くなるようにと、そしてにいにのメンタルを気遣い手土産を用意する高校生無鈴と現在の無鈴が完全にシームレスだったんですけど!。内面もだけと外見が!。
そして友人関係にあるのはオラディン王と博多南父であって、宝路という両者をつなぐ存在があるものの無鈴がキラメイジャーにここまで協力するってのもよくよく考えたら「なんで?」ってところがなくはないわけで(そんなこと今まで思ったことはなかったけれども)、そこにもちゃんと理由があり想いがあった。だからオラディン王はマブシーナを地球というより「無鈴君」の元へいかせたのか!ってところまで超絶納得。

納得と言えば「魔進オラディン」の扱いも見事。
前回の感想でキャラ特濃のオラディン王(+ハコブー)が本格的に参戦するとなると置物状態になっちゃうキャラ(魔進)が出てきてしまうのではないか心配だと書きましたが、オラディン王はアタマルドに居て、ハコブーもあの孤島に居るなら基本はいつも通りだろうし、『強大な戦力』を得たときにどうしたって発生する「毎回それで戦えばいいんじゃないかな?」問題も、オラディン王は「王様」であるわけで、だからできる限り自分たちで戦って、それでも厳しいとなったら王様にお願いする形で来てもらうってのは立場的(魔進たちの気持ち的)にも戦力の使い方的にも実にうまい距離感だと思う。
(ハコブーはオラディン王を失った傷心で孤島で孤独をやってたんだろうに、オラディン王が復活したんだからハコブーもアタマルドに行けばいいのにと思ったんだけど、アタマルドに行くためにはハコブーに連れて行ってもらわなければならないからハコブーは「こっち側」にいなければならないという設定の問題があるのか。と納得しかけたけど、いやでもだったら他の魔進たちと一緒にCARATにいればいいじゃん?そのほうがアタマルド行くまえにハコブーのところに行くという手間が省けるじゃん?となるも、ゴーアローを改良したことでオラディン王と直接繋がることができるようになった今、ハコブーの居住地がどこになるのか気になるところ)


で、最高だらけの今回のなかで最も最高(日本語おかしい)だったのは、博多南さんからキラフルゴーアローを返してもらおうとする為朝を止めるべく頭突きかましたマブシーナに対し、邪面師が再び現れたってんで出動するときにマブシーナの頭(おでこ)をポンポンってする為くんでした。さらっとこういうことしちゃうとか(でも瀬奈には「前より重くなった?」とか言っちゃうんだけどw。でもそれすら瀬奈のことを「抱きなれてる」がゆえの発言だと受け止めるのがわたしであるw)さっすが『冷静と情熱の間の男』為くん!!w。