雫井 脩介『犯人に告ぐ 3』

前作の「2」の「続き」としてはしっかり描き切って綺麗に終わったなという感じですが、話そのものはどんどんとスケールダウンしているというか、無理やり引き延ばしてる感がアリアリ。それなのにこれまた「次作へ続く」で終わってるのでまだ続くのでしょうが、局面というか、事件の方向性が変わりそうなので続くこと自体はいいんだけど、もう『劇場型犯罪捜査』に拘る必要はないんじゃないかなと思う。シリーズの“売り”としてだけでなくネットテレビを運営している人物が次のターゲットなんしラスボスになるであろうからそこから離れることはできないのかもしれませんが、マスメディアを通じて犯人を追い込むという巻島の手法が今じゃそこまで「劇的」ではないので。