『いだてん~東京オリムピック噺~』第16回「ベルリンの壁」第17回「いつも2人で」

三宅さんには頑固者でコワモテ感がないもんでそのまんまの役作りだとやっぱりピエール瀧がチラつくだろうなと覚悟してたものの、それなりに三宅さんに合わせた「ハリマヤ店主」になってたんで、思ったよりも役者変更に違和感はないです。そりゃあもっと三宅さんなりの「ハリマヤの店主」でやって欲しいな(やれたらよかったのにな)と思うところは多々あるけどそこはまあ仕方のないところだし、それでもハリマヤのキャラ像の変化に対してできる限りの撮り直しがされているようで、キャストの方々スタッフの方々にはとにかく労いと励ましと感謝の気持ちでいっぱいです。

と言ったそばからなんですが、「駅伝」の成り立ちはもっとじっくり見せて欲しかったな。構成的に16回のラストでベルリンオリンピックの中止を知った四三がスヤさんの支えで新たな目標を見つけ立ち直る17回となるのは分かるんだけど、やってることというか内容の濃度的に16回のリソースを17回に回して欲しかったというか。
地毛を使って一発勝負だったという孝蔵の断髪シーンそれ自体はなかなかに「強い画面作り」だったけど(よくもわるくもさすがの大根回)、17回になったら孝蔵が断髪したことなんか忘れてるぐらいで(まあそもそも孝蔵の髪型なんてなんでもいいって話だし)、どっちのパートに対しても描写足らずであることにもったいなさを覚えるなぁ。逃げた時生とかどうなったの?と気になっちゃうし、東海道五十三次駅伝なんてそれこそNHKの大河(の予算)でもなきゃ映像化できないだろうから、計画を実行するためのアレコレ含めもうちょっと“映像”として見せて欲しかったと思うし。

それはさておき、綾瀬はるかが前向きヒロインとして前面に出ると力が湧いてくる感が凄まじいな。問答無用で励まされるもん。そりゃあご懐妊もするわな!と(笑)。

加えて幾江さんのハイテンション「実次ゥ―――――――!!」芸(笑)。今んとこ落語パートよりも幾江さんが放つ「実次」の一言のほうが確実に面白いんだけどそれでいいのか?(笑)。