うーんこれ、圭一郎も末那さんに好意を抱いてるんだけど、でも不器用な自分は仕事と恋の両立なんてできるはずもなく、今の自分にとって最優先すべきことはギャングラーを倒し市民の安全を守ること、つまり仕事第一であるわけだから、末那さんへの想いは心に秘めておかねばならないと、だからギャングラーを倒したあと見送りに行く時間はあったけど空港までは行かずに飛び立つ飛行機を黙って見送る圭一郎であったと、そして末那さんもそれをちゃんと理解してくれてた・・・ということならグッときちゃうけど、最初は末那さんのことを単なる音楽友達ぐらいにしか思ってなかったんだよね?。借りたレコードを家で一緒に聴きませんか?という末那さんの誘いを“告白”だと解ってるのに解ってないフリしてやんわり断ったのではなく、この時点では本気で「自分はもう聴いたから」「一人で聴いたほうがいい」と思ってただけなんだよね?。
でもそこで初美花や咲也にヤイヤイ言われて、それでようやく末那さんが自分に想いを伝えようとしてるようだと自覚し、そんで改めてお膳立てされた“そういう場”に行って末那さんを“そういう目”で見たら可愛くてズキューン!となったってな感じに見えたけど、周囲に煽られてその気になる、もしくは以前から好意を抱いていたことにこの瞬間気づくってのはままあることだからいいとしても(ていうか圭一郎先輩もまぁまぁ普通の男なんだなw)、この二度目の告白ってギャングラーが現れて出動したものの間に合わず市民に被害が出たあとのことだったってところがすごくすごく引っ掛かる。
ギャングラーがいつどこに現れるかわからないし現れたギャングラーが継続して悪事を働くとも限らないから、そういう意味ではジムさんから「ギャングラーが現れました!」との連絡がこない時間は待機状態という“平時”だってことなんだろうけど、わたしとしては二度目の告白タイムは「事件の最中」という印象なのよ。ギャングラーが現れる→告白される→ギャングラーが再び現れるという流れだもんで、仕事中になにやってんだよと思えてしまったんだよな。ましてや市民に被害が出てしまったわけだし。せめて二度目の告白の前に「今はそれどころではない」とジュレ行きを拒むも咲也に「末那さんは今日留学しちゃうんですよ!末那さんにはもう時間がないんです!」と言われ、それじゃあってんで出向きましたとかさ、そういうことならまだ納得できるんだけど。
このことだけでなく、初美花も知人の恋を応援したい年頃だとしても圭一郎の気持ちお構いなしで末那さんの気持ちを受け止めてあげて(受け止めるのが当然)と押し付けがましさすら感じたし、今回は全体的に説明不足というかちょっと雑だったかなーという印象で(魁利と透真がほぼ話に絡まなかったし)、それはやっぱり香村脚本でないことが理由として大きいのかなぁ。香村脚本に比べ心情描写の気遣いや繊細さが足りなかったように思う。
それはさておき、ギャングラーによって囚われた夢の世界に初美花がいることがスルーされたらどうしようかと思いましたが、ちゃんと疑問に思う圭一郎先輩はやはり圭一郎先輩だな!。
つかさはぬいぐるみに囲まれてモフモフ癒されること、咲也は初美花ちゃんの写真集をゲットすること(写真集をどう使うかは考えまいw)、圭一郎はギャングラーのいない平和な世の中でのんびりお巡りさんをやることと、それぞれらしくはあるものの「夢」の質というかスケールというか、その違いが気になる。つかさと咲也は同じと言えるけど(かたや物欲かたや性欲だとすると全然違うけどw)圭一郎の夢は二人のソレとは明らかに違うよね。つかさ→ぬいぐるみ 咲也→初美花 圭一郎→平和 ってだけだろうとは思うけど、でも初美花の存在がそこに何がしかの意図があるのでは?と思わせるんだよなぁ。
ギャングラーに襲われているところに遭遇した人物がラーメン食べまくってるのを見て自分が置かれてる状況を理解するというフックはあったけど、それ以前から初美花は正気を保っていたように見えた。なぜ初美花だけが夢を見なかったのか。高校の制服だったことからして初美花の「夢」はその時代にあるんだろうし、であればそれはやっぱりしほちん絡みのことだろう。でもギャングラーの能力として初美花の夢にしほちんを出すことはできなかった、ということなのかな。それとも初美花にとってしほちんを取り戻すことは「夢」ではなく具体的な「目標」であり、今の初美花は夢などみる余地はない、ということか。どちらにしても、パトレンジャーとルパンレンジャーの『心理』の差はこういうところにも表れてしまうのか・・・と思ったり。
そんな初美花の機転と、それから末那さんという存在もかな?それにより目を覚ました圭一郎がギャングラーが作ったかりそめの平和を“お巡りさんの拳銃”でぶっ壊すってのはなかなかに燃える展開でした。