『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』#42「決戦の時」

これまでこれでもかー!ってぐらいルパンレッド(魁利)とパトレン1号(圭一郎)を文字通り絡ませてきたのはこの展開のためだったんですね。
お互いがお互いを『利用』しようとするも作戦は失敗し、そこからの戦い、敵対する立場でありながら「アイツならどう動く?」「コイツならきっとこう動く!」と『お互いの考えていることがわかる』というこの展開にこうまで納得できることはそうはない。ノエルが「必ず来る」「美味しいところを掻っ攫う」と思ってたってのも含めてここまで赤贔屓(とあえて言う)してきた甲斐があったってなもんよ。

肉弾攻撃で相手の重力攻撃を突破するってのはスーツの強度的にも性格的にもパトレン1号がやりそうなことだし、重力が解放された隙をついて金庫を開けるのはそれこそルパンレッドの仕事なんだけど、それが『逆』ってところがこのうえなく燃える。
本来であればマグナムのパワーを利用して魁利がやろうとしてることに気づいた透真と初美花が金庫を開けるべきなんだろうけど(この二人との間にだってそれぐらいの「わかってる感」はあるわけだし!)、正義感の塊である朝加圭一郎が自ら「金庫を破る」ためのここまでの41話だったと、そう思えるだけの物語の力があった。
この先 ゴーシュ、ザミーゴ、そしてドグラニオ様との戦いが待っているけど、その時これだけの、いやこれ以上に濃くて熱い物語を用意できるのか?とか思ってしまうほどに。

直接目に見える被害の大きさはおそらく番組史上最大で、それと引き換えに幹部であるデストラさんが壮絶死し、そしてデストラのぶんのグラスを見ながら大切な右腕を静かに悼むと同時に怒りの炎をメラメラ燃やすドグラニオ様(に対してパトレンは慰労会、ルパンは乾杯(透真の一気飲みに初美花びっくりw))と、久々に最初から最後まで文句なしの燃え回でしたが、それなのに思い出そうとするとまず出てくるのはフルタンXなんですけど・・・。なんなのあの狂気・・・。