『おんな城主 直虎』最終回「石を継ぐ者」

井伊直虎という女性の人生を、井伊という家の歴史(の一部分)を、見事に描ききってくれたなと、こうしてこの先も意志であり石は受け継がれていくのだと、大変前向きで清々しい最終回でしたが、碁石の「完」はいらんだろ。なんだこの演出。
あとあの場に幼少時代の頭が出てくるのは何かがぶち壊された感がありましたが((幼少時代の)三人の関係は三人だけのものであってほしかったし、そういうことなら頭の周りには龍雲党の面々がいて欲しいので)、でもまぁ鶴と亀だけじゃおとわをあの世に連れていけないので頭の手も借りました(三人掛かりじゃなきゃ無理)ってことでヨシとします。
昊天さんと傑山さんの読経も最後に聞けたし。あとあと万千代の眼前で弓を構える傑山さん再びな!傑山さんの二の腕はわたしのなかで永遠ですっ!!!(一番槍を自ら務める直政をヤレヤレ顔で見る昊天さんとニヤニヤ顔で見る傑山さんを見たかったけど・・・見たかったけど!!!)。
万千代が井伊の「直」と小野の「政」をとって『直政』となり(それはさすがにグッとならずにはいられなかったけどでもじゃあ万福はどうなるん・・・?)、褒美として松下や近藤や鈴木や菅沼や庵原(変態)や武田の赤備えを配下にし侍大将とすると読み上げる康政の嬉しそうなことといったら!(そこで方久とモジャ頭の子分だけが最後までスルーで可哀想になったけど、そのあと直虎の硯を直政に届けるという特大級の最後の見せ場があってよかったー!)。
ていうか、徳川の宴会にナチュラルに氏真が混ざっていたので、しかも家康以下家臣三人を踊らせ自身も唄って踊って大層楽しそうだったので、わたしものすごく感無量です(笑)。なんでお前が「心得た!」って元服を許可してんねんと(笑)。コイツこの調子で江戸城に入り浸るんだろうなってのがありありと分かる(笑)。
(いやでもこれ面白シーンになってはいたけど、井伊万千代(虎松)の元服を徳川と今川が同時に認めるって、これまでのぜんぶひっくるめて感動もしたよね)
なにがどうどこがこうってんじゃないんだけど、1年間ずっと見続けてきた最終回としてなんだかこみ上げるものがありました。長かったようで、みじか・・・・・・くはないか、やっぱこの題材で1年は長かったとは思うけど、でも「歴史」ではなく「人」を見た感はすごくある。歴史のなかで生きる人々ではなく人が生きることで歴史が出来ていく様を見せられたというか。だから大河ドラマとは言い難い期間もありはしたけど、1年通して「ドラマとして」毎回欠かさず見たいと思ったし楽しませても貰えました。
なにより始まるまえは尾上松也さんが今川氏真を演じることについて楽しみが0.5%に対し不安と心配が99.5%ぐらいの感じでしたが、作品有数の愛されキャラ(ですよね!?ですよねっ!???)になってくれただなんてほんとうにほんとうに嬉しい限りです。松也を売名野郎だと思ってた皆さん、ただの売名野郎じゃないでしょう?出来る売名野郎だったでしょう?やはりわたしの見る目に間違いはなかった!!!!!。
(松也さんに興味を抱かれた方は年明け1月に浅草公会堂で生松也を見ては如何でしょう?。若手主体の舞台なので見た目華やか&綺麗ですし、なんといってもお値段がお安い!。夜の部を見終えてもまだ18時で劇場の側にはいろんなジャンルの屋台が軒を並べてるので観劇直後のテンションのまま即浮かれ気分でお酒も飲めます!なのでぜひぜひ!!)。