『リバース』第9話

この作品を藤原竜也主演でと知った瞬間から、この真実を知った藤原竜也をそれはそれはもう・・・楽しみにしていたわけですが、そうかここで藤原竜也に『叫ばせない』道を選んだか。
若干の物足りなさというか肩すかし感というか裏切られた感というか、そんなようなものは無きにしも非ずですが、自分が何をしたか、広沢の死に最も責任があるのが他の誰でもない自分であったことを知ってしまった絶望はむしろ叫ばないことで伝わってきたのでこれはこれで。
しかし村井も谷原も浅見もいろいろあったしそのいろいろは今も続いてはいるけどどん底の状況は脱して好転しそうな気配がある・・・という希望を描いたところで深瀬だけ谷底へ突き落とすというこの藤原竜也に対する愛を感じる展開にはそうなると分かっていてもゾクゾクしたわー!。
原作はここで終わった記憶があるけどドラマはあと1話あるわけで、小笠原が追ってるてんとうむしのキーホルダーの件があるわけで、それが残る要素である窃盗団に繋がっているのならばそれは当然広沢の死に関わっているということになるでしょうが、広沢の死の原因は、もっとはっきり言ってしまえば広沢を殺したのは、その窃盗団であるってなドラマオリジナル展開になる・・・のかなぁ。
そういうことになるとして、でもそもそも『酒を飲んでる(飲ませた)広沢を一人雪道を迎えに行かせた』からこそ広沢がそんな目に遭ってしまったわけで、直接の死因がなんであれ彼らがしたことが広沢の死を招くキッカケになったことに変わりはない。でもそれについては10年経った今それぞれが自らの罪と向き合い告白することでひとつの区切りとなり、彼らはこの先もずっとその事実を背負いながら広沢のぶんも生きていく的な、そういう前向きな終わりになるかもだし、なにより自分が広沢を文字通り殺したと思った深瀬にとっては天と地ほど違う“真実”になるわけで、そこいらへんが無難な落としどころなのかなーと思う一方で、窃盗団に殺されたんだとしたら広沢の人生って一体・・・ってなことになるよなぁ。息子の死についてちゃんと調べて欲しいと願い続けていた両親だって知りたかった“息子の死の真相”がそんなことだとわかったらまた新たな苦しみを抱えることになるのではなかろうかと。
原作者監修(?)でドラマは原作とはエンディングを変えてくるってな話だったんで楽しみにしてたけど、でもドラマオリジナルキャラである小笠原が刺された次の回でそれまでと変わらず動きまわってるだなんてじゃあ刺されたのはなんだったんだよと、村井父の秘書が逮捕され元は自分がまいた種だというのにその騒動がうるさいからと屋上にあがりなぜか縁に足を掛けるという村井の行動(それを飛び降りだと深瀬が誤解する)と合わせて釣りにしちゃお粗末すぎる展開にしか役立ってないことを思うと期待はしないでおくべきかな。


それはそうと、幼女に「しりとりしようよー」と言われ「ぬ・・・ぬりかべ」という深瀬はさすがすぎた(笑)。