- 作者: 沢村浩輔
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2016/11/11
- メディア: 単行本
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読み始める前のファーストインプレッションは表紙絵左の黒髪が亀梨くんで右のゆるふわっぽいのが山Pさんでしたが、そういう邪心(笑)などなくまっさらな状態で読んだら多分この二人を当て嵌めることはなかったと思うもののかといって全然違うわけでもなく、私の脳はそこいらへんを上手いこと摺り寄せすり合わせてくれまして、読み終わる頃には完全に瀧川と湯野原は亀梨くんと山Pさんで動いてました。
いやでもマジでこれ二人で実写化全然イケるって!。年齢設定とか改変することなく今の二人でばっちりイケるわよ!!。脇を支えるレギュラーも町内会長に行きつけの喫茶店のマスターに父親にDVを受け学校でも虐められてるものの二人と出会って状況が改善し助手として探偵事務所に出入りするようになった男子小学生と抜かりない配置だし、恋愛要素は皆無なもののマスターの姪っ子がヒロイン枠として存在してるし、このまんまで充分イケる。
あーでも湯野原は斗真でもいいかも。そしたら瀧川はかざぽん・・・・・・・・・?。ってやだそんなの実現したら全事務所オタが狂喜乱舞するじゃないの!!(妄想広がりまくり(笑))。
それはそうと、この探偵事務所は払下げされたものを個人で購入したという“電車の車両”なんだけど(それも画になるよね)、それブルーグレイのペンキで塗っちゃってるんですよ。長年放置された状態だったので事務所にするにあたり綺麗にするのは当然のことだけど、色を塗り替えてしまったらそれはもう電車としての価値(金銭的な意味ではなく気持ち的な意味での)がなくなってしまうのではないだろうか。元の色と同じ色で塗り直すのではなく違う色で塗り直しをする意図が私には理解できない。
それから、無償で依頼(相談)を受けるかわりに自分たちの好みの依頼でなければ受けないし、平日は本業があって探偵事が出来るのは週末だけだから犯罪に関する依頼も受けないというポリシーを掲げる二人が結果的に大事件に関わってしまったこと、大学の同級生であり依頼人である女性を巻き込んでしまったこと、それについてもうちょっと心理的な掘り下げが欲しかったかなぁ。そんなつもりじゃなかったのに犯罪を暴いてしまった二人は“甘さ”を自覚したわけで、こんなことがあったのに変わらず探偵事務所を続けることに対する「何か」が欲しかった。